2014/05/07

GARMIN ForeAthlete 220J

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iPhoneとRunmeterがあればランニングの記録は取れるし、iPhoneは音楽やポッドキャストも聴ければ、写真も撮れ、緊急時の通話もできるため、GPSウォッチなど不要。
と思っていたのですが、買ってしまいました、GARMINのForeAthlete 220J。



買おうかどうしようか迷っていたのですが、すでにこれをゲットされたTwitterのフォロワーさんが、下記の記事をツイートでリンクし、背中をグイグイ押してくるので思わずポチッと。優れた機能はこの説明で把握できると思います。

ガーミン GARMIN ForeAthlete620J、ForeAthlete220J | ハッスルランニング by ハッスル商店


そして、620Jにすべきか、220Jにすべきか迷ったのですが、220Jに決定。
620Jの利点と、それでも220Jにした理由は、

・620JはWi-Fi通信に対応

BT接続は両機種とも対応しているので、iPhoneへのデータ送信はBTでOK。iPhoneへ送ればウェブへも同期されるのでPCは不要。すべてワイヤレスで完結です。Wi-Fi接続はガーミン⇔PC間で行うものですが、iPhoneがあるのなら不要となるので、ケーブル接続は充電時のみとなります。ただ、PC上で自分でワークアウトを作ったデータの、GARMINへの転送には、USB接続を行う必要があります。


・バーチャルパートナー機能

架空の相手と競える機能ですが、走行時間やペースタイムを参考に走っている私の場合は、この機能は不要でした。


・620Jは表示項目の設定が220Jよりも豊富

220Jの数値表示は2ページ分(時計画面を入れると3ページ)あり、1ページで3項目の数値を表示できるのですが、全6項目もあれば十分です。(設定秒数での自動スクロール可能)
それよりも、液晶表示が見やすい220Jの方が断然いいです。はめ込み合成かモックのような見やすさで、iPhoneが見づらくなるほどの眩しい日差しでも、こんな感じでハッキリ表示されます。


視野角も広いため、この角度でも確認可能。バックライト(夜はバイブでのラップ表示時に自動点灯)もあるのでナイトランも見やすいです。



・ランニングダイナミクス機能

これはいくつかの機能があるのですが、まず、
620Jには、10分程度のランニングを行ってVO2maxを測定することで、フルマラソンの予想タイムを提示してくれる機能が搭載されています
とあります。本来、VO2max(最大酸素摂取量)は呼吸を調べなければならないのですが、心拍数から求める公式もあり、こちらの一覧表から見つけ出すと早いです。

Marathon


3000mを全力疾走し、10分45秒以内で走れたなら、サブ3はいけるかもしれないということですね。もちろん、マラソンは持久力が求められる競技なので、中距離が速く走れても意味は無いのですが、この表や公式を使えば簡単に求められるし、この計測は頻繁に行うものでもないので、620Jのこの機能は持て余してしまいそうです。
また、ウォームアップ2km、全力疾走3km、クールダウン2kmといったような、通過点でのバイブやアラームによる通知は、ワークアウト機能で自分で好きなように220Jでも設定できるので、こういったクーパーテストを行うときは重宝するかと思います。

次に、
ハートレートセンサーHRM-Runによる、もうひとつの主要機能が「リカバリーアドバイザー」です。これは、トレーニングを終了した時点で、カラダが回復するまでの時間(リカバリータイム)を表示してくれる機能です。
という機能があるのですが、回復率とは、
回復率=(運動時心拍数-1分後心拍数)÷10
という公式から求められ、

2未満・・・劣っている
2~3・・・まあまあ
3~4・・・良い
4~6・・・優れている
7以上・・・極めて優れている

という評価を付けることができるそうです。
つまり、走っていたときの心拍数と、走行1分後の心拍数がわかれば簡単に暗算できますね。
走行時が150bpmで、走行1分後が90bpmなら(150-90)÷10=6(優れている)
また、リカバリーに要する時間や日数を知ったところで、ランニング以外での疲労やストレスがあるので、ランニングを開始する直前でないと、実際の回復度合いはわかりません。今日は休むか、ジョグにするか、ポイント練習にするかは、今までどおり自分の判断に任せればいいので、この機能も私には不要となりました。

他に620Jは、地面接地時間、ピッチ数、上下の揺れも検知することができ、フォームの改善に役に立つということですが、走法の改善はiPhoneで動画を撮った方がわかりやすいし、自分のレベルが上がるに連れて、無駄のない適正なフォームでないと速く走れないため、必然的にフォームは良くなってきます。
それにフォームは、その人の脚の長さや骨格などの体型、利き足、左右のバランスなどによりバラつきがあり、アスリートレベルの方でも、見た目が悪いフォームの方も見えます。しかし、速い。
フォームだけでなく、走法でも良し悪しはあり、高橋選手や木﨑選手のようなピッチ走法で速い方もいれば、野口選手のようなストライド走法で速い方も見えるので、どちらが適切かは人それぞれです。
楽に速く走れるフォームや走法は、実際に走って試行錯誤しながら身体で体感して覚えるのが一番わかりやすいので、この620Jの機能も私には不要となりました。
また、ピッチやストライドの長さは、220Jでも計測できます。ピッチに関してはこちらのページが参考になりました。

フルマラソンをラクに走る技術



また、このガーミンを選んだ理由に、いつも天頂に居座る衛星のみちびきに対応していることと(ビルや樹林帯などでの測位精度が高い)、毎秒測位のため(iPhoneでは約3~5秒単位?)、障害物やコーナーが多い場所での正確性が高い点。
早速、実際に試してみたのですが、普段走っている見晴らしのいい堤防での誤差はほとんどなく、90分ジョグ(18km)を走って、iPhoneと220Jの差は50m程度。
次に、ハーフマラソンのコース(山の麓の林道と、田が広がる農道)を走って見たところ、ここでの誤差は130mでした。
ところが、森林に囲まれた公園の周回コースでは、差が歴然に。ここのコースは背の高い木が生い茂っており、周回コースの半分以上は森林。


下記のアプリでGPS衛星やみちびき衛星の位置を確認できるのですが、

QZ-finder
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posted with ポチレバ

これを使ってiPhoneを空にかざしてチェックしても、ほとんどの衛星は樹林に遮られていました。このコースには距離表示の看板が立っているため、実際の距離は正確にわかるのですが、レースペース走を行い、12km地点で停止させた結果は、220Jが12.05kmに対し、iPhoneが11.25kmと750mもの誤差。途中のラップタイムも全然違っています。
左がGARMIN、右がiPhone。


上の表は、GARMINのデータをGPXファイルとしてエクスポートし、Runmeterへインポートして表示させたものです。
地図上で見ても、その違いは歴然で、左がGARMIN、右がiPhone。


左のGARMINは公園のルートをトレースしていますが、iPhoneはショートカットしまくりでムチャクチャです。みちびきと毎秒測位の機能は、こういった樹林帯でのコーナーが多いコースで真価を発揮できるようです。

これから暑い夏になれば、木陰の多いルートを走るようになるし、トレランやクロカンなど、涼しい山や林道を走ることも多くなるだけに、ある程度正確なデータを残すのであれば、みちびきに対応した毎秒測位のGPSウォッチが必須となるわけですね。
iPhoneはiPhoneで、GPSログ以外に使い道は多いので、ランニングのお供にすると非常に便利。真夏はポーチ内でも汗ばんで湿ってしまうので、以前書いたこの道具を使うと便利です。

ランディノート: iPhone専用ジップロック



ちなみに、みちびきは日本独自の衛星なので、GPSウォッチを買うときは、並行輸入品は注意が必要になってきます。それと、iPhoneで使っていたBT接続のWahooの心拍計は、220Jでは認識してくれませんでした。
また、GARMINとiPhoneをBT接続する場合は、こちらの説明を参照する必要があります。

GARMIN FA620J、220JがBluetoothでiPhoneに接続できないとお悩みのあなたへ!〜ガーミンコネクトモバイル接続方法〜