2015/06/30

6月のランニング

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ポイント練習が13回(スピード9回、スタミナ4回)
休足日が11日(補強日含む)
補強が4回
ジョグが9回

6月は全体的に高負荷な内容となりました。


20日に行ったトラックでの1000m5本のインターバル走は、あえてトラックの距離でタイムを測らず、EPSONのGPSウォッチのインターバル機能で走ってみたところ、GPS誤差によるタイムのズレが大きく、1000mあたり10秒近くも実力より速いタイムが出てしまいました。



1日に行ったインターバル走は、トラックの距離に合わせて手動で正確にラップ計測したのですが、こちらのタイムはこうなっています。



EPSONのGPSは、実際の距離よりも多めに計測されるようなので、ラップタイムはかなり速くなってしまいます。1kmで10秒の誤差は大きいですよね。今の私の走力で、こんなに速いタイムで走れたら大喜びです。
距離の正確なトラックの場合、GPSの距離表示で走ることはないですが、トラックや距離表示のあるコースでなく、GPSでの距離でしか頼るものがない周回コースでの、インターバルやペース走などタイムを重視すべきトレーニングは、時計の数値はあてにならないので注意が必要です。


28日は誕生日と日曜が重なったので、年齢分走るというバースデーランを行いました。スピードはジョグペース。
一部のコーチがすすめているキロ7分という極端に遅いLSDは、腰が落ちてすり足になり、心拍数は低くなってしまい有酸素運動のトレーニング効果すら薄くなってしまうので、軽快なフォームと適度な心拍数を維持できるジョグペースを厳守しながら、49kmの長い道のりを走りました。途中で挫折しないように、周回コースではなく、海沿いの堤防を走るピストンコースとしました。



もっと若ければとっくに終わっているのにと愚痴りながら、やや強い風の中を無事完走。前日にも25kmのロング走をミドルペースで行ったばかりだったので、ジョグペースでもかなりキツかったのですが、筋持久力のトレーニング効果は大きかったと思います。

この時期のロング走は給水が重要ですね。腰につけたボトルホルダーに500mlのペットボトルを入れ、途中の自販機でも買えるように小銭を持参。ボトルは給水キャップをワンタッチタイプに交換しておけば、新たに買ったペットボトルも給水口を利用できます。100円ショップでも見つかると思います。



そして、水道のある公園を通れるコースにしました。ここで頭から水をかぶるとクールダウンできます。長居すると運動効果が薄れるので、停止時間は長くても十数秒にしました。

このバースデーランで、今月のトレーニング距離は一気に増えてしまったのですが、走行距離は346kmに対しトレーニング時間は33時間。補強で4時間30分加算されているのでランニングでの走行時間は28.5時間。全体の平均スピードは4'57/kmと、負荷のバランス的にはまずまずの成果。
ロング走だけでなく、インターバルやペース走などのスピードトレーニングも9回行ったため、スピードとスタミナの双方を鍛えることができ、完全休足日を7日取って十分回復したおかげで、慢性的な疲労や故障の誘発を避けることができました。
以前にも書いた、

ポイント練習のために「ジョグ」があり、
ポイント練習のために「休養」があり、
目標達成のために「ポイント練習」がある。

という考え方を重視すれば、走行距離が増えるだけの無駄なメニューはなくなり、トレーニングメニューの質は高まるようです。


食事に関しては、以前書いた鉄剤の服用を続けているのと、栄養価の高い納豆と卵は毎日欠かさず食べるようにしました。
そして、真空パックで売っている大豆の水煮を、野菜炒めや煮物、サラダなどに多用しました。タンパク質か摂れるのと、腹が膨れるので、食べ過ぎを防ぐことができます。
もちろん、ご飯などの炭水化物は運動時の重要なエネルギー源なので、糖質制限などは一切行っていません。
しっかり食べてしっかりトレーニングをすることが大切で、ギリギリの減量や糖質制限などで調整するのは時期尚早。身体に負担がかかるシビアな手法はエリートレベルになってからでも遅くはないかと思います。
サブ3程度の走力しかない私のようなランナーは、炭水化物と栄養価の高い食材を人並み以上にしっかり食べて、人並み以上にトレーニングに励むべき。レース前のカーボローディングなども不要で、いつものロング走のトレーニング前日と同様の食事を食べれば十分かと思います。

制限すべきものは糖質ではなく、揚げ物とジャンクフード。
揚げ物をなくすには台所からサラダ油をなくすと、鶏肉はから揚げではなく焼き鳥になり、野菜は天ぷらではなく煮物になり、魚はフライでなく焼き魚になり、フライドポテトはポテトサラダになります。
フッ素加工してあるフライパンを使えばオイルなしで炒めものが作れるし、油を使うならごく少量のオリーブオイルかごま油のみです。
おかげで体脂肪は少しずつ減っており、故障後は15%あった体脂肪率が現在は11%を切るレベルまでになりました。


来月は更に暑さが増しますが、こまめな給水や、林道を利用するなど熱中症に気をつけながら、トレーニングに励みたいと思います。

2015/06/23

オススメのtakumi ren 3 Boostが実質7540円

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三村氏が手がけたおかげでadizeroの中では人気商品となった匠シリーズ。独自素材のBoostを拇指球部分に埋め込んだフォアフットランナー向けのadizero takumi ren 3が値下がりしています。男性用はレギュラーサイズは売り切れで、ワイドサイズのみとなっています。(レディースはレギュラー)
adizeroは足型が細身なので、ワイドサイズが合う方が多いのではないでしょうか。以前までのワイドモデルは、デザインやカラーがイマイチだったのですが、今回は個性的でいいですね。

現時点での価格は税込8370円(メーカー価格16740円)。送料無料。しかも楽天ポイント10倍付き(7/8 13:59まで)のため、実質7540円。他店を調べたところ、スポーツオーソリティさんが最安のようです。(他店は1万円弱。Amazonは8544円に値下がりしましたがポイントはなし)
スポーツオーソリティさんはサイズが合わない場合、最寄りの店舗で持ち込み交換も可能でした。



私は以前のセール時に同じ価格で買って使っているのですが、他メーカーで26cmを履いているなら、細身のアディゼロは同サイズのワイドで合うかと思います。
拇指球に埋め込まれているBoost素材のおかげで、フォアフット着地の衝撃は柔らかくて快適。無駄に分厚くないので、踏み出しのロスはありません。
かかとからの着地の場合は、MANA7などと同等になりますが、ヒールカップの作りがいいため、かかとのホールド感が良くMANA7よりもはるかに快適で、適度な硬さのシャンクのおかげで足がブレにくく、自然と前に足が振り出されるような蹴り出しです。
非常に軽量で、アッパーの通気性が良く、アウトソールのグリップも抜群。
アディゼロのインソールは他メーカーに比べて薄くてふにゃふにゃなのですが、逆にヘタリが少ないため、シューズのフィット感に変化が少ないのが利点です。

Takumi Renは初代を使っていて、このシューズでハーフの自己ベストを出せたのですが、



このRen3は初代良さを受け継ぎつつ、さらに進化しているので、再び好タイムが出せそうです。
マラソンシューズはアシックスのターサージールがお気に入りなのですが、Ren3のミッドソールの作りと、伸びにくいアッパー素材のフィット感の点で、ジールを上回っているような感じです。



Takumiは上位モデルにTakumi Senがありますが、Renの方がかかとのソールに厚みがあるのと、アウトソールが減りにくいため、レースだけでなくトレーニングにも大いに利用できるし、Senはワイドサイズが出ていないため、私の場合は小指の当たりは強いのに、指先先端が余ってしまうため、両方がセールだったとしても、Renを選んでいると思います。
シューレースは白色ですが、黒色も付属しています。交換して色を楽しむだけでなく、別のシューズに利用するのも便利。
特に楕円や丸紐を使っているシューズ(アシックスのGT-2000など)は、締め付けにくくほどけやすいため、Renに付属の平紐に変えると便利です。



トレーニングモデルとして位置付けのIdomiも、実質6320円とかなり安いです。

陸上競技info

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陸上競技info | 陸上競技に関する理論、動画などを紹介します。


陸上の中長距離に関する、非常に有益な情報が満載のサイトを見つけました。
学ぶべき部分が多くてオススメです。

2015/06/22

天満屋女子陸上競技部

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ミーティング重視

天満屋女子陸上競技部では、年始と毎月1度の個人ミーティングがある。

・その月の練習内容や現在の自分の状態の確認
・今足りないものは何か
・すべきことは何か

監督とコーチと選手の三者が納得いくまで、とことん突き詰めていく。
一人10分や15分で終わるような話し合いではなく、長い人は数時間にも及び、全員が終わるまで数日かかる。


練習は、
・どこを強化している練習なのか
・なぜこのメニューが必要なのか
を理解して練習をする。何も考えずにただ練習をこなしていくのとでは、身につく度合いが全く違ってくる。


ミーティングでは提出物も多い。

・毎日の日誌。日誌には体調や練習内容やコメントを書いて提出。
・毎月月末にその月の反省と翌月の目標と課題を書いて提出。
・小さな記録会から大きな国際大会まで、自分が出場したレース全ての感想文を提出。

そしてこれら全てに対して、監督がコメントを書いて選手に返す。


イメージを作る

大会前のトレーニングの基本的イメージ

・大会3ヶ月前
足づくりや身体づくり。主に距離を踏んで質よりも量に重点を置く。
(そんなに速いスピードではやらない。身体を荒く削る感じ。)

・大会2ヶ月前
一番きつい時。質の高い練習で追い込む。量もこなすのできつい。
(ここではきつく感じて当たり前。身体を鋭く研いでいく感じ。)

・大会1ヶ月前
疲労を抜くためきつい練習はしない。
(あとは病気やケガ、過度の緊張に気をつける。)

イメージづくりは、監督とのミーティングで年中何度も行われている。


基本的な練習

朝5時前後に起床
6時に集合して約50分の合同ジョギング
8時から朝食
9時過ぎに職場へ出勤、昼過ぎに練習のため退社
15時から練習
18時から夕食
夕食後は各選手がそれぞれ必要に応じて筋トレ
22時には就寝

天満屋は朝から走るペースが速い。入社したての新人は、まずこの朝練のペースについていけるようになるまで苦戦する。
朝練は1周約12キロのコースを50分ほどで、毎日コースを変えて走る。
このうち週2回は「足休め」のため土のグラウンドを走ることになっている。
合宿では練習が朝、午前、午後の3回になる。

午後練のパターン

・インターバル走(スピード強化)
・距離走(スタミナ強化)
・ジョグ(足休め、身体休め)

この3種を繰り返す。合宿では日頃の練習よりも、本数や距離をプラスしている。


朝練習の重要性

約50分でだいたい12キロ。ペースはキロ4分前半。時には4分を切るペースで走ることもあるので、選手たちは朝から緊張感を持っている。走る前は各自しっかりとした準備体操を行う。
朝練習のペースが速い理由は、マラソン30キロ地点からの「スタミナ不足」をなくすため。
朝食前の空腹時のトレーニングは、スタートした時点でエネルギーは空っぽなので、体内エネルギー量はマラソンの30キロ地点と同じになる。ここである程度負荷のかかるスピードで走ることによって、身体はエネルギーの上手な使い方を勝手に身につけられる。
ただし無理は禁物なので、あめ玉を持って、少しの距離、時間から試してみると良いと思う。


体調管理

血液検査は合宿の前後や月に1度ほど行う。貧血があるか、低タンパクになっていないかなどをチェック。
骨密度の測定では、骨、筋肉、脂肪、内蔵などの量が詳しくわかる。骨密度が減っていれば、故障しやすくなったり、ホルモンバランスが崩れやすくなったりするので、食事などで強化する。
筋肉が減っていれば、筋力強化を意識して行う。脂肪が増えていれば落とす。
強化すべき部位はどこなのか、左右のバランスはとれているかなどがわかる。



こちらの書籍を読んで、読書メモをした内容を書きました。
全126ページのため、あっという間に読める分量ですが、天満屋女子陸上競技部のトレーニング内容や取り組み方、チーム内の人間関係などを垣間見ることができます。

2015/06/18

ジャレド・ダイアモンド氏の本が安い

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※7/1追記:すでにセールは終了しています。

ジャレド・ダイアモンド氏のベストセラー本のKindle版が54%オフとなっています。
単行本ではなく文庫本の半額なのでかなり安く、送料込みの古本よりも安くなる場合もあるようです。





他にも半額以下の本がいくつかあるようです。

Kindle本、最大50%OFF お買い得セール

2015/06/16

ケーブルクリップ

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音楽を聴きながらランニングをすると、イヤホンコードがブラブラして邪魔だし、コードがシャツに擦れると、ガサゴソと異音がイヤホンに聞こえてしまうのですが、このクリップを使ってシャツに固定すると便利です。


1個140円と安いのに、台湾から空輸されてきます。こんな売り方で利益が出るのか心配になるのですが、エアメールで送られては来るものの、注文から入荷まではかなりの日数を要するようで、私の場合は7日に注文して15日に届きました。



私が使っているイヤホンは、激安の割には音がいいパナソニックの製品と、低音が迫力のSONYの製品、そして、周りの音が聴こえやすいフック式のタイプを使っており、どれもオススメのイヤホンで、特にSONYのイヤホンは音質が抜群。radikoやネットラジオなど、音質がイマイチな音源でも、このイヤホンで聴くとかなりの高音質になります。イコライザで味付けする必要もなし。レビューでの評価も高いです。


SONYはクリップが付属しているものの(手前のクリップ)、何かの拍子に抜けてしまうことが多く、



他のイヤホンは、100円ショップのイヤホンに付いていたクリップを使っていたのですが、ケーブルをはめ込む部分の柔軟性が少ないため、折れてしまうことがありました。



このクリップはこの製品と同じもののようです。


しかし、今回買った製品は、ケーブルをはめ込む部分の幅が広くしなりやすいおかげで、やや太いきしめんタイプのケーブルも無理なく取り付けられます。



クリップ全体が小さく軽いため、服に留めても違和感が少なく、ケーブルを首の後ろへ回して襟元へクリップを付けると、ケーブルの存在感がなくなりスッキリ。
ケーブルを束ねてポーチへ収納する場合も、クリップがごつくないので収まりもいいです。このポーチはずいぶん前に無印良品で買ったものですが、ほとんど同じものが100円ショップでも売っていました。



2015/06/11

ヤッソ800とGPS

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GPSウォッチを使って、周回コースでペース走やインターバル走などのトレーニングをすると、誤差の影響で表示されるタイムがあてにならない件を以前書いたのですが、

ランディノート: GPSの誤差に注意


今回は400mトラックでヤッソ800(スプリント800m+リカバリー400mの繰り返し)を行ってみました。



時計のオートラップ機能をオフにし、トラックを2周回って手動でラップボタンを押し、1周ジョグをしてラップボタンを押すことの繰り返しで計測しました。結果はこちら。



赤いラインが正確な800mの疾走部分で、赤ラインの数値は左から、GPSウォッチでの距離、手押しでの800mのラップタイム、GPSでの1キロあたりの平均ペースです。10本走るつもりだったのですが、間違えて1本不足してしまいました。
私のフルマラソンのタイムが2時間52分44秒のため、800mは2分52~53秒で走れるはずで、これを上回れば上出来ということなります。
800mのタイムを平均すると2分50秒。本数が1本不足してはいますが、タイムはまずまずの結果となり、目標はクリアできていないものの、十分な負荷をかけることができた、効果的なトレーニングだったという評価になるでしょうか。

トラックでの800m区間は、GPSウォッチでは820~850mと出ており、平均すると834m。実際の距離よりも34mも多めに表示されました。
時計では、800mの正確なラップタイムを、834m前後の距離で割っているので、表の1kmあたりの平均ペースは3分21秒/kmとなっています。
本来の800mのラップの平均2分50秒を1kmとして換算すると3分30秒/kmとなり、GPSウォッチと比較すると、GPSウォッチの方が1kmあたり9秒も速くなっています。
1km3分30秒なら、800mで換算すると2分48秒となります。速い!

ここがトラックではなく、距離表示のない周回コースだとしたら、GPSウォッチでの800mでの2分48秒を信じることになるので、フルなら2時間48分で走れることとなり、最終目標である50分切りの目標は達成となります。あとはロング走で持久力を鍛えればいいだけという、GPSウォッチの罠にハマってしまうわけですね。。。

レベルが低い時点は、細かなタイムを気にしなくても問題はないのですが、レベルが上がれば上がるほど、トレーニングでの数秒のタイムやペースの違いが、トレーニング強度に大きな影響を与えるようになります。
時計のズレが、マイナス方向に狂っていたならいいのですが、このEPSONの時計のようにプラス方向に狂ってしまうと、タイムに満足してしまうようになり、トレーニングの強度は下がってしまい、肝心のレースでは最悪の結果となってしまいます。

というわけで、タイム重視のポイント練習の場合は、距離表示のあるコースを利用し、GPSウォッチは手動でラップ計測をすることが重要のようです。
この誤差にだまされないように気を付けながら、猛暑が来る前に、トラックを利用してもう少し追い込んでおこうと思っています。頑張ります。

2015/06/10

マスチゲン

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ランナーは貧血による走力レベルの低下が顕著で、タイムがガタ落ちするだけでなく、トレーニングのやる気も出ず、仕事や私生活まで悪影響を及ぼしてしまうのですが、貧血の症状はジワジワとゆっくりあらわれるので、単に疲れがたまっているだけと勘違いしやすいです。
その貧血が慢性化してしまうと、治すのに2~3か月もかかってしまうため、大きな故障と変わらないほどの影響を受け、レース前の走り込み期にこの症状が出てしまうと、来シーズンのレースは棒に振ってしまうことになります。
しかし、レース半年前の今の時期に貧血に気づき手当をすれば、夏の終わりから始まる本格的な走り込み期には間に合います。

自分が貧血なのかどうかは、病院で血液検査をするか、献血をすれば検査を行ってもらえます。献血で血を抜き取られると、貧血の症状が加速するのですが、献血の前にヘモグロビン濃度の事前検査を行うため、すでに貧血症状の場合には献血ぜずに済むそうです。

また、貧血の症状として、スプーン爪があります。爪の表面に横しまや横シワが入って波打つような形になる症状で、私の場合は左手親指にできました。血液検査をしなくても、この症状でもわかります。
私は故障と貧血の症状が重なってしまったため、故障がなかなか治りにくくなってしまいました。故障の痛みが弱まり、徐々にジョグを開始しても、貧血による疲労が出てしまうため、トレーニング効果が出ないだけでなく、故障の痛みが再発してしまい、まともに走れるようになるまではかなりの日数を無駄にしてしまいました。

鉄分が多いと言われる、レバーやひじき、小松菜、にぼしなどを食べるようにしたものの、毎日欠かさず食べるわけにも行かないし、ランナーの場合はかなりの量を摂取しないと追いつかないということもあり、鉄剤のファイチ(医薬品)を買って服用しました。


そのファイチを飲み切り、改善したような感じだったのですが、精神的には良くなった気がしたものの、実際に走ってみると、特にポイント練習は苦しさがひどく、走り終えたあとは気持ち悪くなり、うずくまってしまいました。
3か月以上に渡った故障による大幅なパフォーマンスダウンからの再開だから、こうなってしまうのかもと思っていたのですが、再び爪の歪みが出始めたので、再度鉄剤を服用することに。今度はファイチでなくマスチゲンを服用しました。

この鉄剤の相性が良かったのか、徐々に走力が回復。貧血が少しずつ改善され、爪のシワもなくなり、通常の爪が生えてくるようになりました。
ポイント練習をしても、以前はダウンジョグも無理なほど疲労困憊していたのですが、今は全然平気で、1kmほどダウンジョグをしたあと、もう5kmほど走っておこうかなと思うほど、回復が早くなりました。
自宅でもすぐに横になりたくなるほど疲れがあったのですが、今は横になったら軽めの体幹トレーニングをしてしまうほど元気に。
貧血の症状は性格まで変わるのではないだろうかと感じるほど活発で意欲的になり、この違いに自分でも驚いています。

貧血の症状はゆっくり現れますが、改善もゆっくりしているため、変化になかなか気付きにくいのですが、トレーニング日誌に体調や苦しさの度合いを書いておき、それを振り返ることで、改善の様子がわかります。
数値のデータでは、ランニングでの平均心拍数が低下します。貧血時と同じ距離を同じペースで走ると、明らかに現在の方が心拍数は低くなります。それはポイント練習だけでなくジョグであってもです。

マラソン・トレーニングという本に、鉄剤服用による効果が書かれており、

効果は1週間から2週間で目に見えて現れてきます。5000メートルで1~2分の記録短縮は、よくあることです。しかし、この時点では、体内の鉄の欠乏はほとんど改善されていないので、さらに3~6ヵ月は鉄剤を服用する必要があります。1~2週間で服用を中止した場合、2~3か月から半年のうちに再び貧血が起こって、記録も低下します。
日本的な食生活では鉄分は不足しがちな上に、日本の気候では春から秋にかけて発汗量が多いので、日本のランナーは常に貧血の危険にさらされていると考えられます。特に女性では、この危険はさらに大きくなります。過去に貧血になったことがある人や、検査結果が正常でも低めの人などは、貧血予防を兼ねて、鉄剤を服用しても良いのではないかと思われます。この場合は、1~3週間に1錠で良いでしょう。

『マラソント・レーニング』P203 ベースボール・マガジン社

私は薬やサプリメントは否定的な人間なのですが、この鉄剤に関しては肯定的。そもそも、マラソンというスポーツは、一般生活からかけ離れたもので、何十キロも休まず走るなんてことは、人間が生きていく上でまったく不要で特殊な行為なんですよね。
普通の活動量なら、普通の食生活でいいのですが、特殊な行為を行うのなら、特殊な方法で栄養素を摂取するのは仕方がないと思います。
炭水化物やタンパク質、ビタミンなど、普段の食事で分量を調整できるものはいいのですが、鉄分の多い食材はかなり限定されているため、ランナーに必要な分を確実に摂取するのは難しい。
そして、貧血になってしまったら、回復までに多くの日数を費やしないといけないだけに、貧血のチェックや対策はランナーにとって重要のようです。
また、貧血が治ったから安心というわけでもないようで、マスチゲンの説明に、
貧血の症状が少しでも改善された方は、その後も根気よく服用し続けてください。

と赤色の太文字で書いてあり、ひねくれた性格の私は、製薬会社が儲けたいためと思っていたのですが、それは大きな間違いで、身体の鉄の貯蔵量を増やすには、半年ほどの服用期間が必須なんですね。体質を変えるつもりで治療しないといけないようです。

鉄剤はサプリメントでも販売されていますが、臨床試験で証明された医薬品の方が効果は確実。価格は高くなりますが、長期に渡って服用して治さなければならいない症状なので、効果が曖昧なサプリにかけてみるくらいなら、最初から医薬品を服用しておいた方が後悔はないと思います。
そして、服用期間が長いので、錠剤の分量の多い方が割安でお得。私はこれを買って飲んでます。


マスチゲンよりも各成分の含有量が多いエミネトンという鉄剤もあります。


ただ、配合されている鉄分が多ければいいというわけでもないようで、吸収を助けるビタミンも必要だし、一度に吸収できる量に限度があるし、吸収できても汗や尿で排出される分もあるので、食材で摂取することを基本にし、その補助として鉄剤を服用するといいようです。私はレバーなどを食べた場合は、鉄剤の服用は減らしています。

あくまでも貧血と、貧血からくる症状に効果があるのであって、寝不足や過労、精神的な疲れがなどが原因の場合は効果はありません。しかし、貧血でなくても、マラソントレーニングの本に書いてあるように、貧血予防として分量をかなり減らして服用しておくことは、予防策として効果がありそうですね。

立命館大学「ランニングのスポーツ健康科学」開講迫る 

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昨今のマラソンブームによりランニング人口は拡大しており、走るということが習慣化している人も多いかと思われます。
本講義では、日常的に行っている『ランニング』を、最新のスポーツ科学・健康科学の観点から迫り、同時にスポーツや健康を科学することの魅力を伝えていきます。
コースの前半は運動科学の視点、後半ではバイオメカニクスの視点からランニングのスポーツ健康科学に迫り、明日からのランニングに具体的に役立つ知識やメカニズムを習得できる講座となっています。
「効率的に脂肪燃焼したい方」も、「より早く走りたい方」も、必見のメカニズム解説と最新理論が満載です。

《 2015年6月16日開講 》

以前にも紹介したウェブ講義がまもなく開始されます。受講者募集中です。無料です。

ランディノート: ランニングのスポーツ健康科学

GPSの誤差に注意

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速く走って、そのあとゆっくり走ることを繰り返すインターバル走というトレーニングメニューがあり、筋力の向上と、最大酸素摂取量を高める目的として効果的なトレーニングですが、自分の走力に見合った負荷を与えるには、どれくらいのペースで走ればいいのかは、様々な意見があるようです。

スプリント区間を800m、リカバリー区間を400mとするヤッソ800のインターバル走の場合、フルマラソンの目標が3時間30分の場合は、スプリントの800mを3分30秒、リカバリーの400mを3分30秒で。フルが3時間なら800mが3分、400mが3分というペースで走るそうです。

このヤッソのタイムで、800mを1000mとして換算した場合、フル3時間半は4分23秒、フル3時間は3分45秒となりますが、5000mの自己ベストから計算式を用いて求めた設定ペースが、こちらの本に表にして紹介されていました。

賢く走るフルマラソン - RUNNET - 日本最大級!走る仲間のランニングポータル


5000mの自己ベストを基準にしていますが、マラソンタイムからも参照することができます。
インターバルの種類は、400m×12本、800m×6本、1000m×5本、1200m×4本の4種で、それぞれのスプリント区間の設定タイムが算出されています。
本では5000mのタイムを30秒刻みで13分~31分まで書かれているのですが、一部を抜き出して表を作りなおすとこうなります。
この数値は目標タイムではなく、現在の自己ベストから参照します。



現在フルのタイムが3時間のランナーは、1000mを5本のインターバル走の場合、1000m区間を3分39秒で走ると、レベルに見合った適切な強度になるそうです。かなり頑張らないと、このタイムで5本を揃えるのは難しいかと思います。
私の場合だとフルが2時間52分後半なので、1kmが3分32秒あたりになるのですが、以前走ったタイムは、

3'31
3'38
3'33
3'37
3'37

平均3'35

故障でパフォーマンスダウンからの復帰中なのでが、現在はフルを2時間56分程度で走れる走力まで回復したということになります。もちろんロング走などで筋持久力を鍛える必要がありますが、インターバルでのタイムは結構説得力があるようです。

上記の表でわかるように、インターバルは1kmのタイムがわずか数秒の違いでも、フルのタイムは大きく変わってしまうので、トラックや距離表示のあるコースで正確に計測する必要があります。
GPSウォッチでも1km地点を知らせてくれるし、インターバル用のアラーム設定をすることも可能ですが、GPSでの1kmはかなり曖昧なので注意が必要。
特に、周回コースでの誤差は大きいようで、400mトラックで1000m(2周半)のライン上を通過した地点で手動でラップを計った結果はこうなりました。



GPSウォッチ(EPSON SF-310)では、1000mで50mほどの誤差。リカバリーの区間はコーナーが1つで速度も遅いため正確に200mを表示していますが、1000mではすべて実際に距離よりも多めに表示されます。
つまり、トラックと似たような周回コースを走った場合、GPSウォッチが1kmを知らせた地点は実際は950m程度なんですね。



今回は1km地点で手動で押して計測しましたが、GPSウォッチで自動計測した場合に表示される1kmのラップタイムというのは、上の表の各ラップの平均ペースと同じになるわけです。5本を平均すると3分21秒。本来の正確な1kmのラップタイムの平均よりもキロ14秒も速い。
1000mで14秒速くなると、インターバルのペース表を参照すると、フルが3時間ランナーの場合、2時間48分レベルまで上がってしまうことになり、実力とは大幅に違うタイムになってしまいます。今回の私の場合だと、2時間45分を切れるほどの走力となってしまいます。こんなに速ければ、私の年齢での全日本マラソンランキングでベスト20に入れてしまいます。

GPS時計の数値を信じてしまうと、実力を超える速さのタイムが出るため、上達したと勘違いしてしまうのですね。
私が使っているEPSONに限った現象ではないかと思うのですが、直線や一般道はさほど誤差は出ないのですが、トラックや公園など何度も周回するようなコースの場合は、かなりの誤差が生じるようです。

以前、名古屋の庄内緑地公園の周回コースで行われたハーフのレースで計測したところ、なんと1.5kmも狂いました。実際の距離よりも、時計の数値は1.5km少なく表示されました。EPSONの距離を信じて走っていた私は、余分に1周周回してしまうミスを犯すこととなり、メダルを逃してしまいました。
EPSONに問い合わせて本体交換となったのですが、誤差の症状は以前のままで、故障ではなくこれが仕様なのか、ソフトに問題があるのかのどちらかのようで、再度EPSONに問い合わせ中。調査検証中で返事待ちの状態となっています。
周回コースで誤差が出た場合、NeoRunと自動同期できるStravaとの数値が大幅に違っており、Stravaは正確でEPSONは距離もラップもムチャクチャ。そのデータもEPSONに送って検証してもらっています。もしかすると、近々ファームウェアのアップデートが行われるかもしれません。EPSONから返答があれば後日報告したいと思っています。

ということで、タイムトライアルやインターバル、ペース走など、距離とタイムを正確に知る必要があるトレーニングの場合は、競技場のトラックや正確な距離が表示されているコースを利用し、ラップは手動でコースの1km毎に押したほうが確実です。
また、自分がいつも利用しているコースで距離表示がない場合は、本当にGPS通りの距離なのかを確認しておくことも大切かと思います。
距離の計測は自転車にサイクルコンピュータを付けて測ると正確に測れますが、こういった商品もあるようです。


GPSでもウォーキングしながらゆっくり計測すると、測位点が増えるためか、正確性が増すようです。
そして、こういった誤差に騙されないためにも、トレーニングコースは複数持った方がいいです。同じ時計で同じコースを走ってばかりだと、比較できないので気付きにくいのですよね。
私は、2kmの周回コースの公園を多用しているのですが、樹林の影響なのかかなりGPSに誤差(10kmで20~30m)<b>※訂正 10kmで200~300mの誤り。</b>
が生じるものの、ここは100m毎に距離表示があるため、誤差を見越したタイムで走るようにしています。
他に1周3.5kmの公園もあり、ここは直線がかなり長いオーバルコースなのでGPSの誤差は少なく、500m毎に距離表示もあるので、ほぼ時計通りのペースで走ればOK。
ジョグの場合は堤防を利用していますが、ここはGPSがかなり正確で、時計でもスマホのGPSでも自転車のサイコンでも、ズレはほとんどありません。
堤防には、自転車で正確に測った1kmの直線コースも作ってあります。この直線をGPSで測っても正確に1kmと表示されるものの、リカバリー部分は折り返しコースのため、GPSはこの折り返しで誤差が出てしまうようです。そのため、ここでのインターバルはリカバリー区間の距離を無視して心拍数の下がり具合を目安にし、スプリントの1km区間を手動で押して計測しています。

GPSの誤差は、ナビ使用の場合は、その一点の箇所だけの誤差なのでほとんど影響はないのですが、マラソントレーニングの場合は、誤差がどんどん加算されるため、より一層ズレが大きくなります。距離やペースが大幅に違ってしまうと、トレーニングに支障をきたすので、正確なペースやタイムを知る必要があるポイント練習の場合は、陸上競技場のトラックの利用をオススメします。
マラソン初心者のランナーさんだと、トラックは敷居が高く感じますが、我々の税金で作った施設なんだから使わなきゃ損。トラック用のスパイクシューズも必要なし。私は未だに持っていません(^_^;)
それに、地方の場合は意外と空いているし、使用料も250円程度と安いです。



トラックでは、次元の違う速さのエリートランナーさんもいますが、最初から最後まで外側のコースを使ってジョグで終わるランナーさんもいるし、インフィールドの芝を利用してリハビリジョグをしているランナーさんもみえます。サッカーの自主トレ目的でウィンドスプリントをされている方もいます。スタートの練習をひたすら繰り返す短距離ランナーさんもいます。
皆さんそれぞれ自分の目的に応じて黙々とトレーニングをしており、その様子を観察するだけでも楽しいし、その中で一緒に走っているとモチベーションが上がります。
利用されていない方は是非、競技場に足を運んでみてください。
そして、距離の正確なトラックで、自分の実力を正確に計測してみてください。タイムがわかれば、正しい強度でトレーニングをすることができるので、上達が早いと思います。

また、いつものコースのGPSの誤差のチェックもしてみてください。1周でわずか数メートルの誤差でも、10周、20周と回ればかなりの誤差になり、タイムやペースに大きな影響を受けてしまいます。実際の1kmのかなり手前で時計が1kmになってしまうコースでトレーニングをすれば、トレーニングでは十分な速さで走れるようになったのに、レースでは結果が出ないということになってしまいます。このトラブルは結構つらいだけに、是非ご確認を。

2015/06/05

ランナーにもオススメのサイト

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自転車用のトレーニング方法を解説したサイトですが、自転車はマラソンのトレーニングと通じる部分が非常に多いため、有酸素運動についての解説やトレーニング法、回復法はとても参考になります。
情報量が多く、関連する記事へのリンクも用意されているため、必要な情報を一通りたどることができます。
また、解説に関する参考書籍も紹介されているので、さらに詳細な説明を得ることもできるようです。

走るばかりではなく、座学で知識を高めてトレーニングに応用することも大切ですね。走れない日が増える梅雨時にはちょうどいいかもしれません。

自転車トレーニングサポート専用サイト「じてトレ」