2015/06/22

天満屋女子陸上競技部

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ミーティング重視

天満屋女子陸上競技部では、年始と毎月1度の個人ミーティングがある。

・その月の練習内容や現在の自分の状態の確認
・今足りないものは何か
・すべきことは何か

監督とコーチと選手の三者が納得いくまで、とことん突き詰めていく。
一人10分や15分で終わるような話し合いではなく、長い人は数時間にも及び、全員が終わるまで数日かかる。


練習は、
・どこを強化している練習なのか
・なぜこのメニューが必要なのか
を理解して練習をする。何も考えずにただ練習をこなしていくのとでは、身につく度合いが全く違ってくる。


ミーティングでは提出物も多い。

・毎日の日誌。日誌には体調や練習内容やコメントを書いて提出。
・毎月月末にその月の反省と翌月の目標と課題を書いて提出。
・小さな記録会から大きな国際大会まで、自分が出場したレース全ての感想文を提出。

そしてこれら全てに対して、監督がコメントを書いて選手に返す。


イメージを作る

大会前のトレーニングの基本的イメージ

・大会3ヶ月前
足づくりや身体づくり。主に距離を踏んで質よりも量に重点を置く。
(そんなに速いスピードではやらない。身体を荒く削る感じ。)

・大会2ヶ月前
一番きつい時。質の高い練習で追い込む。量もこなすのできつい。
(ここではきつく感じて当たり前。身体を鋭く研いでいく感じ。)

・大会1ヶ月前
疲労を抜くためきつい練習はしない。
(あとは病気やケガ、過度の緊張に気をつける。)

イメージづくりは、監督とのミーティングで年中何度も行われている。


基本的な練習

朝5時前後に起床
6時に集合して約50分の合同ジョギング
8時から朝食
9時過ぎに職場へ出勤、昼過ぎに練習のため退社
15時から練習
18時から夕食
夕食後は各選手がそれぞれ必要に応じて筋トレ
22時には就寝

天満屋は朝から走るペースが速い。入社したての新人は、まずこの朝練のペースについていけるようになるまで苦戦する。
朝練は1周約12キロのコースを50分ほどで、毎日コースを変えて走る。
このうち週2回は「足休め」のため土のグラウンドを走ることになっている。
合宿では練習が朝、午前、午後の3回になる。

午後練のパターン

・インターバル走(スピード強化)
・距離走(スタミナ強化)
・ジョグ(足休め、身体休め)

この3種を繰り返す。合宿では日頃の練習よりも、本数や距離をプラスしている。


朝練習の重要性

約50分でだいたい12キロ。ペースはキロ4分前半。時には4分を切るペースで走ることもあるので、選手たちは朝から緊張感を持っている。走る前は各自しっかりとした準備体操を行う。
朝練習のペースが速い理由は、マラソン30キロ地点からの「スタミナ不足」をなくすため。
朝食前の空腹時のトレーニングは、スタートした時点でエネルギーは空っぽなので、体内エネルギー量はマラソンの30キロ地点と同じになる。ここである程度負荷のかかるスピードで走ることによって、身体はエネルギーの上手な使い方を勝手に身につけられる。
ただし無理は禁物なので、あめ玉を持って、少しの距離、時間から試してみると良いと思う。


体調管理

血液検査は合宿の前後や月に1度ほど行う。貧血があるか、低タンパクになっていないかなどをチェック。
骨密度の測定では、骨、筋肉、脂肪、内蔵などの量が詳しくわかる。骨密度が減っていれば、故障しやすくなったり、ホルモンバランスが崩れやすくなったりするので、食事などで強化する。
筋肉が減っていれば、筋力強化を意識して行う。脂肪が増えていれば落とす。
強化すべき部位はどこなのか、左右のバランスはとれているかなどがわかる。



こちらの書籍を読んで、読書メモをした内容を書きました。
全126ページのため、あっという間に読める分量ですが、天満屋女子陸上競技部のトレーニング内容や取り組み方、チーム内の人間関係などを垣間見ることができます。