2014/11/30

11月のランニング

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今月はレース月だったため、トレーニングは調整と休養がメインとなり、ポイント練習は控えめになりました。



しかし、小出監督の本を参考に、2週連続フルマラソンにチャレンジをし、1戦目はセカンドベスト2戦目は自己ベストを更新という、自分でもビックリするような好結果が残せたため、一生の思い出になるシーズンになりました。
そして、現在は2週連続ハーフマラソンにチャレンジ中。フルに比べれば断然ラクですが、年齢が上がるにつれ、スピードが必要な種目は苦手になってくるので、ハーフでの好結果を残すのは非常に厳しく、1戦目は1時間21分47秒とイマイチな結果となってしまいました。
そして私の場合は、過去のフルの自己ベストに対し、ハーフが速かったため、フルの自己ベスト更新はできて当然で、ハーフの更新は非常に厳しくなっています。

ハーフの倍のタイムがフルのタイムになるわけはなく、当然、長い距離を走り続けるフルの方が遅くなります。
これには持久係数というものがあり、こちらのページの表を使うと簡単にタイムを求めることができます。

ニューヨークシティマラソン アネックス タイム換算表


私はハーフのベストが1時間19分56秒なんですが、そのタイムを出した時のフルの自己ベストは2時間55分2秒。表のハーフの欄に、私のハーフの自己ベストのタイムを入力して換算すると、フルは2時間50分39秒になるのですね。11月に出せた自己ベストのタイムは2時間52分49秒なので、まだ足りないくらいとなり、ハーフの持ちタイムからすると、バランス的にフルの自己ベストは更新できて当たり前だったわけです。もっと頑張れば更に上回るくらいなんですね。
逆に、今のフルの自己ベストのタイムを換算すると、ハーフは1時間21分8秒となり、私の現在の自己ベストはそれより速い。つまりハーフの場合は、よほど頑張ってトレーニングをしないと、ハーフの自己ベスト更新は難しいということになります。

というわけで、2週連続ハーフマラソンの2戦目はもうすぐで、いまさら鍛えてももう遅いわけですが、走力が間に合わないとなると、残る方法は減量のみ。無理な減量は体調や走力のパフォーマンスダウンにもつながるのですが、出来るだけ身体を絞って、2戦目に挑みたいと思っています。天候が良くなりますように。

伊賀上野シティマラソン2014

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伊賀上野シティマラソンに出場してきました。ハーフ(1400人)、10km(915人)、5km(459人)、3km(小中学生542人)、ジョギング(676人)の種目があり、私はハーフに出場しました。この大会は今回2回目。
ハーフのエントリーはプログラムでは男子1231人。そのうち40歳代が767人となっており、出走者の大半が40歳代。。。(ちなみに私もその年代で現在48)

この日は晴れたものの、朝の道中はかなり霧が濃く、会場に着いた8時過ぎもやや白っぽかったのですが、



スタート時点はスッキリ快晴。昼の気温は18度と、11月末とは思えないほどの暖かさとなり、マラソンにはやや暑いくらいの気温となりました。
受付や開会式、イベントなどはグラウンドで行われ、着替えは学校の体育館が使えました。荷物預かりは、体育館内に特設されたコインロッカー(300円)を使うようになったようです。




ここ伊賀上野は忍者の町ということで、忍者の衣装を1000円で借りることができます。私も忍者になって好タイムで完走するつもりだったのですが、今回はかなり気温が高く、この衣装で力走するのはかなり過酷だったので、パスしてしまいました。





仮装ランナーさんは結構多く、確か神戸マラソンでサブスリーを達成していたプリキュアランナーさんらしき方も出場していました。



トイレは体育館内と屋外にあり、行列はできていましたが流れはスムーズで、大混雑することはなかったです。



スタート直前の様子。



前方は5km、10kmのランナー。
後方の様子。



私は今回も、走りながらスマホ(iPhoneではなく今回からAndroid機)で撮影という、面倒くさいことをしたのですが、このランナーさんが使っている、頭に取り付けられるカメラがいいですね。欲しいかも。



前方に踏切があり、電車が通ったあとの10時10分にハーフがスタート。スタート直後の様子。
駅前の商店街を通り抜け、



のんびりとした住宅地を走り、



広大な田畑を抜け、



里山の裾野を走ります。



工場も民家もほとんどないコースなので応援は少ないですが、それでも地元の方が道路に出てきてくれて応援してくれるので、気合が入ります。



距離表示は1kmごとに大きく見やすい看板で記されており、中間地点の看板もあります。





私は1kmごとに写真を撮っていたのですが、代わり映えのしない似たような風景ばかりで、あまり意味がなかったかも。。。
このコースは高低差があるため、ペースは乱れます。グラフの緑色のラインが起伏。



上りの写真。



最もキツイのが、ゴール直前の坂。距離は短いのですが、あまりにも急で走り続けるのが難しいレベル。19kmあたりまで好タイムで喜んで走っていても、この坂でどんでん返しを喰らいます。写真を撮る余裕などなく、この地点の写真はありません。
ラストの坂を上って、学校を回りこんでゴール。ゴール地点もやや上り坂。
自己ベスト更新はできず、前年のこの大会のタイムよりも落ちてしまったのですが、今回は暑さが原因か全体のタイムが悪かったようで、順位はアップし、総合20位、年代別5位に入れました。走行データはこちら

前年のゲストは森脇健児さんでしたが、今年は宇野けんたろうさん。年齢的な面でキツイジョークも違和感がない森脇さんの方が面白かったのですが、宇野さんは若さでカバーし、元気な声で盛り上げていました。



表彰式や、海外旅行が当たる抽選会などが行われ、



ぽかぽか陽気の下、無料の豚汁をすすりながら楽しみました。



参加賞は、この豚汁とスポーツドリンク、Tシャツ、地元の温泉の割引券など。参加費はハーフで3500円とお値打ち。
マラソン大会のTシャツは、ダサくて下着にしか使えないようなものが多いのですが、この大会のTシャツはなかなか良かったです。





私は、2週連続フルマラソンに挑戦をしたのですが、実は今回は2週連続ハーフマラソンに挑戦中で、今回が1戦目だったりします。
2週連続フルが済んだあと、大量のカロリー消費に対抗しようと脂肪を蓄える体質に変わったようで、2.5kgも太ってしまいました。これではハーフのレースが不利になるので減量を意識したのですが、大して変わらず体脂肪は12.8%と最高潮に。レース前日は61.7kg、11.9%。(身長167cm)。
トレーニングでは身体が重く、レースでも重かったのですが、残り1週間でできるだけ身体を絞って、次戦はPB更新は難しいものの、今年に入ってからクリアできていない81分切りを目標に頑張りたいと思います。

2014/11/27

30kmの壁

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フルマラソンの大会に出場すると、最初は順調に走れていたのに、25km~35kmあたりで急に足が重くなり、ペースが一気にダウンしてきますよね。
ストライドが狭くなりピッチも遅くなり、頑張って走れば走るほど苦しくなってフォームがのけぞるので、更にペースが落ちてしまいます。次第に足の筋肉が引きつって痙攣しそうになったり、関節が痛み出したりし、走ることもままならない状態に。内蔵への負担も高まり、吐き気がすることもあります。
陸連登録の経験豊富なハイレベルランナーですら、30kmあたりで歩き出す方もいるほど。今回出場した、あいの土山やいびがわマラソンでは、30km以降でペースがガタ落ちする登録ランナーさん数名を、40代後半の一般ランナーの私が、いとも簡単に抜くことができました。そのくらいペースがガタ落ちしていました。
先日行われた横浜国際女子マラソンでは、田中選手(優勝)や岩出選手(3位)が活躍しましたが、上位につけていたロティチ選手は、40km過ぎでペースダウンして嘔吐。エリートランナーですら、この地点では体調不良になってしまいます。
私も以前までは後半失速タイプで、前半のタイムの貯金のおかげで、何とか記録は残せたものの、ラストはいつ歩き出すかわからないほどの疲労困憊状態となり、走り方としては最悪でした。
10kmやハーフマラソンではこのようなことはなく、苦しいながらも最後まで力走できるのですが、フルの場合は必ずと言っていいほど、身体が異常な状態に陥ります。
30km以上の距離を走るというのは、一般人の身体能力の限界を超えているのでしょうね。これ以上走ると足を痛めたり、身体を壊したりするので、壊れる前に足の痛みや疲労を強く感じさせて、走ることをやめさせようと脳が指令を出しているのかもしれません。

この30kmの壁をなくすには、トレーニングで鍛えるしかなく、それを目的とした本も出ています。


この本の場合、後半にペースを落とすことなくサブスリーをクリアするには、20~30kmの距離を、1kmあたり4分~4分5秒ペースで走れるようになることが、最終目標になっています。サブスリーは平均4分15秒/kmで走ればいいのですが、そのペースよりもはるかに速いペースで走れる走力が求められています。ここまで強くないと、目標達成は無理ということですね。
30kmを4分/kmペースでなら2時間で走れます。残り12.195kmを4分55秒/kmペースで走ってもサブスリークリア。サブスリーを狙っているランナーさんの走力なら、この4分55秒/kmペースは余裕ですよね。残り12.195kmを4分30秒/kmで走れば、2時間55分ほどでゴールできます。
つまり、小出監督のサブスリーのための目標数値は、サブスリーよりもはるかに高く、2時間55分切りもクリアできそうなレベルなんですね。

サブスリーを目標にしているランナーさんは、大会での走行ペースは4分15秒/km前後に合わせて走りますが、すでにサブスリーの走力があればそのペースで押し切れるものの、まだ走力不足なら、後半は必ず失速し、30kmの壁を味わうことになります。
しかし、自己ベストよりやや遅いくらいで走るのなら、最後まで押し通せるし、後半に余力があれば、ペースを上げて自己ベストの更新を狙えます。
つまり、レースの前半は、今の自己ベストをリミットとした、やや遅いペースで走った方がいいのですよね。そして後半になって、トレーニングで頑張ったのなら余力が残るためペースが上げられるし、トレーニング不足なら、現状のペースを維持することが精一杯となります。
この場合、どちら方向に転んでも、30kmの壁は小さくなり、後半に大失速して、ゴールするのもままならないような状況は避けることができます。
そして、余力が十分残っており、後半にしっかりペースを上げることができたのなら、自己ベスト更新だけでなく、さらにその上の目標であったサブスリーもクリアできます。

目標が達成できるかどうかは、スタートを切る前にすでに決まっており、100ある自分の力をゴール地点までにすべて使い切るために、どう配分して走るのかがレースなんですね。
30kmの壁と言うのは、自分に目標タイムをクリアする力がまだ備わっていないのに、目標達成以上のペースで前半を走ってしまうため、30kmあたりで100を使い切りそこで終わってしまうだけのことだと思います。
トレーニングでどの程度走力が上がったのかを確認するのがレースなので、今の自分の100の力がどの程度のタイムなのかは、実際にレースで走ってみないとわからないのですが、トレーニングで現状維持ができていれば、自己ベストと同等のペースで前半を走り切ることはできるので、レベルアップ分は30km以降で確認できます。30kmあたりになると、身体の苦しさに応じたペースでしか走れません。レベルが上っていないのであれば、現状のペースを維持するのが精一杯。でも、レベルが上がっているのであれば、その身体の苦しさに応じたペースは、自然に上がります。

実際に、私が出場した大会では、前半は目標(自己ベスト更新)のタイムペースではなく、自己ベストよりも遅いペースを基準に走りました。こんな走り方をしたのは今回が初めてでした。いつもは、後半のタイムの落ち込みを考えて、目標タイムから算出した平均ペースよりも、少し速いくらいのペースで走っていました。
今回、自己ベスト5分ダウンを目指したペースの走りをしたところ、後半に余裕が残り、25kmあたりから苦しくはなるものの、ペースが大幅に落ちることはありませんでした。
そして、後半にペースが落ちたランナーを次々に追い抜くのが快感となってテンションが上り、結果的には自己ベストを更新できました。

トレーニングで目標をクリアできる走力をつけることができたのであればいいのですが、ギリギリレベルか、それに達していないレベルなら、スタートから目標ペースで走ったところで、当然後半に苦しみます。苦しくなった状態では、どんなに頑張ってもペースは落ちます。前半にタイムの貯金があっても、使い切るのは速い速い。

それなら、目標タイムを自己ベスト同等か、それより低めに設定して前半を走る。もし、後半に余力が残っているのなら、ペースを上げてみる。無理なら現状維持。自己ベスト以下のタイムなので、後半に潰れることはなく、苦しいながらも今の走りを続けることができます。いつものレースなら余裕などない30km以降も、今回はペースを落とした分だけ余力があるため、走法を工夫したり、気持ちをコントロールしたり、給水をしっかり摂ったりなど、いろんなことを試しているうちに苦しい区間が過ぎ去り、ペースアップできるかもしれません。

達成できるかどうかわからない大きな目標を目指して、前半からペースを上げるから失敗するのですよね。
長い期間をかけてトレーニングをした成果を発揮するフルマラソンのレースは、年に数回が限度のため、どうしても意気込んでしまい、後半に失速しやすいです。
30kmの壁を作っている原因は、自分の実力に対して目標タイムが高いという、自信過剰な考え方なんですよね。

レースで目標を達成するには、それよりもはるかに高い走力が必要だということを小出監督の本などで教われば、今の自分の目標値を下方修正するしかありません。年ごとの加齢によるパフォーマンスダウンを考えると、目標はギリギリ自己ベストか、ややダウンくらいのレベルが妥当。そのつもりで前半を走れば、後半大きく失速し、もがき苦しんでわけのわからないレースで終わってしまうようなことが避けられ、次につながる充実した中身の濃いレースになることかと思います。
そして、トレーニングで頑張ったのであれば、後半に余力が生まれるので、最後まで力を絞りだすだけで、自己ベストを更新できます。それよりも上の目標は、棚ぼた程度の気持ちで期待しておけば、達成できなくても苦にはならないし、気落ちすることもないです。

あとちょっとでサブ3.5やサブ3のランナーさんは、このキリのいい目標は一旦捨てて、自己ベスト弱あたりを目標にしてレースを組み立てると、好結果が出るように思います。
私は次戦のフルも、この作戦で挑む予定です。

2014/11/24

タイムセール(再販)

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タイムセール価格11540円。


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本日24日23時59分まで。

2014/11/22

理想のランニングフォーム

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他のランナーさんの走りを見ると、遅いランナーさんはへっぴり腰(お尻が後方へ突き出していない状態)で、体は前傾しておらず、足先が外に開いているため、後ろから見るとO脚が目立ち、バタバタといった大きな着地音で走る方が多いです。
逆に速いランナーさんは、胸をしっかり張り、胸から蹴り足までがきれいな前傾で、後方から見ると足の振り出しが真っ直ぐで鋭く、腕の振りはコンパクト。そして、タッタッタッタッと非常に静かな着地音で走ります。走り方を見ただけで、このランナーさんは初心者なのか上級者なのかが、素人目でもわかります。

速いランナーさんは走りに無駄がないので、楽に走っているように見えます。無駄がないというのは、前進のためだけに力を使っている状態。TV中継されているマラソン大会を見ると、エリートランナーのピッチは一般の市民ランナーとさほど変わりはないのに、ペースが異常に速い。つまり、ストライドがかなり大きく、キックがパワフルということになりますね。

走っている時に、速度を上げたり落としたりするには、脚力だけでなく、足の使い方も変わってきます。わかりやすいのは坂道。
下り坂を走る場合、スピードが付き過ぎてしまうので、身体をやや起こして、足を身体よりも前方に振り出して着地をし、足の関節の動きを筋肉で抵抗することで、速度を落とすことができます。
上り坂を上る場合は、路面に対して身体を前傾にし、身体の真下に着地をして、後方へ強く蹴り出して身体を前進させます。
下りと上りの大きな違いは着地点。身体の前方に着地をした場合は、速度を落とすときに役に立ちますが、前進のためにはほとんど使い物になりません。
身体の真下に着地した場合は、身体を前傾にして足を伸ばすだけで強く前進できるので、それを繰り返すことで速度が上がります。
立ち幅跳びの理屈と同じですね。

つまり、路面からの衝撃回避と、前進のために効率良くパワーを路面に伝達しようとする場合は、身体の真下に着地することがポイント。
また、真下に着地する場合は、足の構造上、足裏の拇指球からの接地になります。その場で立ってジャンプして身体の真下に着地すると、最初の接地箇所はかかとではなく拇指球から、足裏全体へ体重が乗ります。かかとからの着地はできなくもないですが、ドンッ!という激しい衝撃が身体に伝わってしまい、スムーズさが失われます。
走行中は前傾になるため、やや前寄りに着地するイメージ。足首がひざから前へ出ないように意識すると、うまく走れます。もちろん、つま先で走るわけではなく、最初の接地箇所が拇指球(やや外側)になるだけで、その直後は足裏全体に体重を乗せます。
その走法のわかりやすい動画がありました。



この走法は、着地の衝撃を緩和し、路面を後方へ蹴り出すためだけに動いているので、走りが非常に滑らかで軽快に見えますね。
私の走法も、これとほぼ同じ。そのため、シューズのアウトソールは、下の写真の箇所が減るため、シューグーで直しています。かかとはほとんど減りません。



ランニングを始めた当初は、身体の前方へ足を振り出して着地していたので、自ずとかかと着地になってしまい、シューズのかかとの外側が減っていました。しかし、スピードが上がるにつれ、この走法ではロスが大きく感じたのと、かかとへの着地衝撃が大きく、足(特にひざ)を痛めてしまうようになったので、この走法に切り替えました。どの程度衝撃が違うのかは、裸足でアスファルトを走ってみるとわかります。(裸足はテストとして走るだけとし、普段のランニングではシューズは必須)
筋力強化を含めて、この走法を完全にものにするのに半年以上かかりました。

拇指球からの着地は、拇指球周辺のたわみや、足首の動きも緩衝材として利用できるので、ひざを痛めることはなくなりました。ただ、ふくらはぎに負担がかかるので、ふくらはぎの張りや筋肉痛は頻繁に起こりました。しかし、筋肉痛なので、3日も経てば治ります。ひざを痛めて完治に1か月近くかかることを思えば断然有利です。
ただ、足底を痛める可能性があるので、ゴルフボールを足裏で踏んで、コロコロとマッサージしたり、タオルギャザーやカーフレイズなどで筋力を強化する必要があるかもしれません。

この走法に改良したことで、走行中にブレーキがかからないので、無駄なく走れるようになったのと、足の振りがコンパクトになり、骨盤から下が前傾しやすくなるので、スピードに乗りやすくなりました。レースでタイムが短縮できたのも、この走法が非常に理にかなっていたのと、故障が減った分、十分にトレーニングができたことが大きいのではないかと思っています。
エリートランナーさんでも、足を前へ振り出してかかとから着地をし、高記録をマークしている方も見えるので、必ずしもこの走法が正しいとは言えませんが、足の動きや力の向きを物理的に考えると、この走法は効率的。
フォアフットやフラットフットの方法論が話題になったときがありましたが、足裏のどこの部分で着地するのかよりも、着地点が身体の前なのか下なのかをクローズアップするべきですよね。それが決まれば、自動的に足裏の設置場所も決まります。

ある程度の走歴が過ぎてしまうと、走法の改良や改善は非常に難しくなるのですが、初~中級者の方で、誰がどう見てもそのフォームはおかしいという方が結構多いだけに、スマホやデジカメで自分が走っている姿をビデオに撮り、早めに修正した方がいいように思います。
また、レベルの高いランナーさんの走りを見ることも大切ですね。特に女性のエリートランナーさんは、男性に比べてパワーがない分、非常に無駄のないコンパクトな走りをするため、学ぶべき部分が多いです。

2014/11/19

タイムセール

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他にも、今回のタイムセールでは、iPhone 5/5s用のケースがいくつか売られているようです。

タイムセール:家電・カメラ・AV機器、パソコン・オフィス用品、楽器ほか2014年11月19日(火)00時00分~2014年11月20日(水)23時59分(日本時間)まで。

それと、スマートフォンのケースorフィルムを2点以上購入すると購入総額から15%OFFキャンペーンというセールも行っています。2014年11月18日(火)00時00分~2014年12月31日(水)23時59分(日本時間)まで。

2014/11/18

ランニングマガジン クリールが半額

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雑誌のFujisanでクリールを定期購読(月額払い)をすると、初回と次号の2冊分が50%オフになります。送料は無料。

ランニングマガジン・クリール(courir)50%オフ!

リンク先に"3冊目以降は通常価格です"と書かれている通り、1冊目と2冊目は半額になり、3冊目からが通常価格となるため、かなりお得となっています。
数カ月分を前払いするような定期購読ではなく、最新号が自宅へ送られたあとで請求されるというもので、何も手続きをしなければ自動的に毎号送られてくるのですが、停止の依頼をすればその時点で購読終了となります。停止の手続きはウェブ画面から簡単にできます。
クレカの支払いが可能で、本が配送後に請求されるため、申込時は0円となります。

半額の2冊を受け取ったら、通常価格の3冊目を配送前に購読を停止して、今まで通り本屋さんで立ち読み後に購入してもいいし、毎号必要であれば、そのまま購読を継続すれば、本屋へ買いに行く手間が省けます。

残念なのは、クリールは紙の本でしか売られていない点。雑誌の制作はパソコンを使い、デジタルデータから製本しているので、電子書籍化はできるはずなんですけどねえ。


他に、ランナーにオススメの雑誌がコーチングクリニック。

コーチングクリニック

こちらは半額ではないのですが、デジタル版があります。リンク先にサンプルとして、バックナンバーのデジタル版の1冊を丸ごと読むことができます。
ランニング専門誌ではないものの、運動や栄養、身体の仕組みなどがわかりやすく解説されており、実験や論文などからの科学的データを元に説明されているため、信頼性が高いです。
バックナンバーも充実しており、自分が知りたい特集の記事を読むことができます。ただ、バックナンバーは古本を買った方がお得ですね。

コーチングクリニック バックナンバー Amazon

マラソン本

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この本を読んでみました。章立てはこのようになっており、

第1章 簡単!「腹走り」をマスター
第2章 ローリング走法で長距離をラクに走る
第3章 自己ベスト必達!砂田式トレーニング
第4章 マラソンは7割がメンタル勝負
第5章 サブ4/サブ3.5/サブ3必達! 砂田式3か月プログラム
第6章 砂田式レース攻略術
第7章 ウルトラマラソンでフルマラソンが速くなる!

マラソンのための走法や、トレーニング方法が解説されています。
タイトルにもある「腹走り」というのが非常に気になるのですが、骨盤や体幹を意識して走るというものを、腹に置き変えるような感じで、「お腹に力を入れて足から頭まで一本線に」保ちながら前傾させて走るとのこと。
そうすることで、故障が少なく、走る姿勢がドンドン良くなり、お腹まわりがシャープになるのだそうです。
私の場合は、腹走りよりも、体幹を意識し身体を軸にして走ると説明された方がピンときたかも。絶えず腹筋に力を入れてられませんもんね。

具体的に説明もされていて、

足が大きな円を描いて着地の瞬間だけ1点で地面と接するイメージ。
自分の骨格に合わせてダイナミックに動けるストライドとピッチがベスト。
ダイナミックに走っていると、つま先が視界に入り、後ろから見ると蹴り出した足の裏側が見えるようになる。

また、着地に関する説明では、

かかとのやや内側から着地して、拇指球に体重を乗せてから、小指の付け根である小指球から抜ける意識を持つようにする。
「腹走り」の前傾姿勢で推進力を発揮するにはカラダの構造上、足裏の3点のなかで拇指球に体重を乗せて走るのが最適。

とのこと。
フォアフットやフラットフットの着地の件も書かれており、砂田氏の意見は、

フォアフットのアフリカ人ランナーは、もともとアキレス腱が長くて太くて丈夫。
幼い頃から靴を履いて過ごしてきた日本人の多くは、歩くときはかかと着地が身についているから、大人になってから付け焼刃的にフォアフット着地を真似しても身につかないケースがほとんど。
前足部着地はアキレス腱やふくらはぎへの負担が大きいので、その部分の故障につながるケースが後を絶たない。
ランナーも十人十色で個性がありますから、日本人の中にもフォアフット着地やフラット着地が合っている人もいるでしょうが、「話題だから」という理由でフォアフット着地やフラット着地をなかば無理矢理試さない方が無難です。

と書かれていました。ちなみに私はフォアフット。走っている姿を横から見ると、足の着地点は、身体(頭)の真下あたりに着地するのが最も効率的で、そこへ自然と着地しようと思うと、拇指球あたりからの着地になります。
その場で立って、駆け足の足踏みをすると、拇指球から着地しますよね。つま先を引き上げれば、かかとからドンッ!と着地できますが、非常に不自然で衝撃も大きいです。
歩いている場合は、身体の前方に着地するので、かかとからの着地が自然になりますが、走る場合は、前方に着地してもブレーキになるだけなので、着地は頭の下(若干前より)となり、拇指球から足裏全体へ体重をかける形になります。そのため、アフリカ人だからといった人種の違いや、裸足だったという生活環境などは関係なく、人間の身体の構造からすれば、拇指球着地が当たり前になるはず。
このフォームだと、腰下の前傾姿勢が保ちやすくなるため、自然と身体が前へ進みやすくなります。
また、フォアフットはかかと着地よりも、ふくらはぎの筋肉に負担はかかりますが、かかとから着地してしまい、治りの悪いひざを痛めるよりはマシです。
フォアフットのランナーが、かかと着地しようと思うと、股間をやや前へ突き出し、つま先を意識的に上げ、腰が低いフォームで走らなければならなるため、かかと着地は非常に走りにくいフォームということが実感できます。
また、この著者の説明では、かかとやや内側から着地とあるのですが、一般的にはかかとの外側になるはずで、意識的とは言え、かかとの内側というのはかなり特殊のような気がします。


本に戻って、腹走りの具体的な説明の続きですが、

着地の時は"貯め"を意識する。着地してから拇指球に体重を乗せたタイミングでピークに達する。
トップランナーがゆったり走って見えるのは、1歩ごとに"貯め"の動作を行っているから。

腕は振るのではなく、ヒジを後ろに引くイメージを持つのが正解。
腕は低いポジションでリラックスさせる。

シューズを選ぶときのポイントは、少し余裕があるサイズを選ぶこと。
これは、ウォーキングシューズでもランニングシューズでも同じ。
理由は、全身をダイナミックに使う「腹走り」では、足指で地面を確実に捉えることも重要なポイントになるため。

と書かれていました。このシューズ選びに関して、反論する内容がこちらの本。



こちらの著者は、ピッタリサイズ(やや小さめ)を買うことをすすめています。
私もランニングシューズはピッタリサイズ派。ただ、足型が合うシューズが少ないため、小指など、部分的に当たりが強いシューズの場合は、仕方なくやや大きめを買い、厚手のソックスで調整することもありますが、基本は指先がアッパーのつま先に触れるくらいのサイズを選びます。というのも、ランニングシューズは買って数回履けば、まず先にインソールがヘタってくるので、買った時よりもゆとりが出るのですよね。それに、ジョグ程度のスピードなら大きめでも問題ないのですが、キロ4分程度のペースになると、着地の力や、足の蹴りが強くなるので、ゆるいシューズだと、足が靴内部で前後に動いて足裏が擦れてしまい、力が逃げやすく足の痛みも発しやすくなってしまいます。
そのため、特にレースシューズは、薄いソックスでジャストサイズがベストだと思っています。

第3章は、トレーニングの方法が解説されていて、ビルドアップ、ペース走、LSD、インターバル、山走り(舗装路の峠走)について説明されています。これは、他の本とほぼ同じ内容。
ダートを走るトレランとクロカンについては、メリットよりも、足場が悪く小さな走りになってしまうデメリットの方を強調されているようで、

マラソンの実践的な走力を磨くなら、ごくシンプルに考えて、レースに近い環境でトレーニングをするのが望ましい。
トレランやクロカンをするなら、終わったあとに最低2~3kmほどのロードを走り、フォームをリセットしておいたほうがいい。

と書かれていました。また、トレッドミルも

屋内のトレッドミルと屋外でのランニングは根本的に違う。
トレッドミルでのトレーニングを全否定するわけではないが、マラソンで速くなりたいのであれば、ロードでの練習が必要不可欠。

とのこと。これは賛同。しかし、トレランやクロカンは、トレーニングよりも楽しさを目的にしているので、私の場合はメリットの方が多くなってしまいます。ただ、ダートは捻挫などケガの確率が高いので、レース期は避けるようにしています。

第4章はメンタル面。

・キツイ練習をランニングクラブに頼り過ぎない
・一人錬でレース後半の粘りがつく
・決めた練習は最後までやり切る
・恵まれた環境下でばかり練習しない
・あえて水分を控えてみる

といった項目で解説されていました。


第5章はレースまでの3か月プログラム。内容は、他の教本とほぼ同じ。
週1日の休養と、ポイント練習はインターバル、またはペース走。つなぎのジョグは60分。
土日にロングやLSD、長めのペース走の組み合わせなど。

第6章はレース攻略術。
食生活の説明と、サプリメント(アミノ酸とクエン酸の粉末を携行)、衣類(オススメはサイクルジャージ)、レース中のポイントや注意点など。

最終章は、ウルトラマラソンに関してで、ウルトラを走るとフルマラソンが遅くなるという俗説に対しての反論が書かれていました。著者本人が、ウルトラもフルも好タイムをマークしているので、ごもっともな内容。ただ、著者のウルトラの記録は、100kmをキロ3分44秒で走ったという一般人には考えられないハイレベルなものなので、まるっきり鵜呑みにもできないような気も。
また著者は、マラソンはメンタルが7割と書かれていますが、心肺機能や走力にある程度の実力があってこそ言える割合であって、この土台部分が弱いようでは、いくらメンタルが高くても好タイムは出ないと思います。

疑問に感じる部分もいくつかあったのですが、実力のある著者の本なので、非常に説得力があり、参考になった部分は多かったです。
Amazonのレビューでは、やや低い評価を付けている方も見えるようですが、安価な新書でこれだけの方法論や解説が書かれているのであれば、十分満足できるかと思います。

2014/11/17

効果的だったマラソントレーニング

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マラソンのトレーニング法は確立されており、どの教本を読んでもほとんど同じ内容になっているので、それに従ってトレーニングをすれば上達するのですが、私が行った方法で、効果が高かったものは、

・ペース走
LT走(ハーフマラソンのペース)、ペース走(フルマラソンのペース)、ミドル走(フルのペースの10~20秒ダウン)で10~15km走る。

・ロング走
25~35kmを走る。ペースはジョグペース、ミドルペース、フルのレースペースなど様々。

ポイント練習はこの2種。そして、下記の3つのメニューをポイント練習の間に入れます。

・ジョグ
10~20km。ペースは5~6分/km。目的はマラソン向けの体質、体型の維持、ポイント練習の回復促進、気分転換、ストレス発散、健康維持。

・休養
十分な睡眠と栄養補給。回復を促す半身浴や交代浴、マッサージ。そして故障を予防するストレッチ。休養もトレーニングの一環です。

・補強
走りとフォームを安定させるための体幹トレーニング。


ペース走のいいところは、苦しいレベルを維持しながら走らなければいけないので、無駄のない効率的な走り方を試行錯誤しながら改善できる点。スピードトレーニングにはインターバル走もありますが、ペースが速くなったり遅くなったりとバラつきが出やすいのと、苦しい分、リカバリーを休み過ぎになりがちで、強度のコントロールが難しいのですね。その点ペース走は、一定ペースで走り続けるので時計を見ながらペースコントロールがしやすく、レースに等しい速さと負荷で走るので、適切な走りをシミュレーションできます。

ロング走は、持久力を鍛えるため。ジョグのようなペースでも、30kmあたりではかなりキツく感じるので、ロングでのトレーニング効果の高さを実感できます。フルのレースペースで30kmを走れば、レースに近い実践的なトレーニングができます。
極端に遅いペースで長時間走るLSDは、ずいぶん前に何度か行ったことがありますが、効果がなかったため行っていません。

これ以外にもインターバル走やビルドアップ、変化走、タイムトライアル、坂道や峠走、ダートを走るクロカンやトレランなど、いろいろあるのですが、これらはトレーニングを飽きさせないために行う程度で、欠かさず行うポイント練習のメインメニューはペース走とロング走のみとなっています。
他のメニューは、定期的に行わないのであれば、効果が薄いのですよね。

例えば、クロカンやトレランなどを行えば、ふくらはぎや大腿四頭筋が筋肉痛となり、休養をして筋肉を超回復させることで、今までよりも強化できるのですが、再びクロカンやトレランを継続して行い、鍛えた部分を強化し続けておかないとダメで、これを行わずに放置すると劣化して元に戻るのですよね。
足や腕を骨折をしてギブスを巻き、数日後にそれを外すと、老人のような細く弱い腕や足になってしまい、元の状態に戻すには、長い日数をかけてリハビリをする必要があるのですが、それと同じで、鍛えた部分は、継続して鍛え続けないと、一気に衰えます。
トレランを行い、普段のトレーニングでは鍛えられない筋肉を鍛えたとしても、そのトレランが月に1度行くか行かないか程度のものであれば、強くなった筋肉は元の状態に戻ってしまい、トレーニングの効果も振り出しに戻ってしまいます。結局、普段から定期的に行っているペース走やロング走での筋肉が維持されるだけなんですよね。

月イチ程度の頻度でも、まったくしないよりはマシかもしれませんが、骨折の治療での、短期間での筋肉の驚異的な退化を思うと、短い周期で定期的に継続してトレーニングができないのであれば、走力強化が目的ではなく、気分転換が目的のトレーニングと受け取る程度がいいように思います。



マラソンを速く走るようになるには、自分がギリギリ耐えられるキツいペースと、それを長い時間続けられる身体能力のレベルを上げることが重要。

・ギリギリ耐えられるキツいペース=LT値(Lactate Threshold 乳酸性作業閾値)

・長い時間高負荷な運動を続けられる持久力=効率のいい有酸素性エネルギー代謝能力

これらの能力の向上を目指すことが必要で、マラソンペースよりもはるかに速いスピードで走る短・中距離走の走力や、遅くてもいいから超長距離を走るといった持久力は不要となります。
そのためのトレーニングということを念頭に置いてメニューを組むようにすることが、上達の近道かと思います。
そして、走る時間が限られている市民ランナーは、無駄のない効果的なトレーニングを行うことが必要で、マラニックやLSDなど、時間の割に効果の低いメニューは、中・上級レベルのランナーであれば、メニューから排除する方が得策。(マラソンの完走やサブ4を目指しているランナーさんの場合は、長時間運動を続ける能力を鍛えるためのLSDは効果的)

また、自分が苦手とする部分の対策が必要で、そのためには、自分のどの部分が劣っているのかを知ることが重要だと思います。
マラソンの場合は、スピードタイプとスタミナタイプの2つに分けられるのですが、年齢での影響も大きく、若い方はスピードタイプ、中年以上はスタミナタイプが多いようです。
30歳代以下のランナーさんは、インターバル走など、自分が得意とするスピードトレーニングを行う頻度が多く、1kmを3分10秒で走れた!といった点に喜びを感じ、ロング走などのスタミナメニューは敬遠しがち。
学生時代に陸上部だったランナーさんも、フルマラソンのためのトレーニング経験がないため、使い慣れたトラックでのスピードトレーニングを重視しているようで、5000mや10000mの成績に対して、フルの成績がかなり悪い。
レースで35km辺りで足が止まってしまった陸連登録ランナーに若い人が多いのも、スピード重視の偏ったトレーニングが原因ではないかと思います。

逆にオヤジランナーは、加齢とともに脚筋力や心肺機能が弱り、スピードメニューは大の苦手となってくるのですが、忍耐力や精神力は強いので、修行のようなロング走は得意になってきます。休日はスローペースのロング走をせっせと行うため、月間走行距離は自ずと長くなり、PB更新よりも、月間距離を目標にしてしまっているランナーさんが多い。
そのため、スピードトレーニングはますます敬遠し、苦手部分は一向に克服することができず、レースでは30km以降の壁は平気だったものの、全体のペースが上がらず平凡なタイムでゴールという方が多いようです。

仕事や学力の場合は、自分が得意とする能力を、更に磨いて専門的にした方がいいのですが、マラソンの場合は、得意な部分を更に磨くだけでは好結果は残らず、トレーニングでのエネルギーと時間は浪費するだけ。
そして、練習で速く走れたり、長く走れたりして満足しても、それは一時的なものに過ぎず、大会で満足な結果が残せなかったら、トレーニングのやり甲斐すら失ってしまいます。

マラソンの目的は人それぞれで、ストレス発散だったり、健康維持だったり、大会のお祭り的な楽しさを味わったりなど、いろんな楽しみ方がありますが、自己ベストを更新してレベルを上げたり、満足できる順位でゴールしたり、今までできなかったことをできるようにしたりなど、向上心を奮い立たせ、頑張った結果に自己満足をし喜ぶというのが、マラソンの最大の魅力だと思うのですね。その頑張った結果を形にできるのがマラソン大会で、年老いてレベルが落ち、過去の実績が思い出話となってしまっても、その戦績や実力は、完走証や賞状などで証明することができます。

その実力を向上させるには、無駄のない効率的なトレーニングがポイント。
多くの教本やウェブを参考にしながら、自分に適したメニューを選別し、しっかり取り組んで効果を確認し修正する。
そして、そのトレーニングが正解だったかどうかは、大会でタイムとなって正確に教えてくれます。
PB更新ができていれば、そのトレーニングは正解。今のトレーニング方法を軸にし、さらなる向上を目指して取り組めばいいし、一向にタイムが縮まないのであれば、今のトレーニングの大幅な改善が必要。
一旦頭をリセットし、トレーニングの基本からやり直してみる。月間距離にこだわったり、人と競うようなトレーニングなどせず、自分のレベルに応じた適切な負荷と、適切な休養を繰り返し、苦手部分を認識して補強する。
がむしゃらに頑張ったり、手抜きをしたりすることなく、焦らず力まず、地道にコツコツとトレーニングを繰り返していけば、ガッツポーズでゴールすることができ、その喜びは努力が大きければ大きいほど、末永く続きます。

また、マラソンを趣味として長期に渡って継続させていくのであれば、無理せずマイペースでトレーニングを続けられるレベルに抑えておかないといけません。一般的な市民ランナーであれば、月のトレーニング距離は300~350kmあたりがリミットでしょうか。この距離なら、サブ3レベルまでは行けると思います。(実際に自分がそうでした)
もちろん、もっと多くの距離を走ることは可能ですが、これよりも多くの距離を走りながら、レベルが向上していないのであれば、トレーニングに無駄が多い証拠であり、距離を減らして内容を改善すべき。
野口みずき選手の「走った距離は裏切らない」という言葉が有名ですが、それは内容次第であって、単純にトレーニングの距離が多ければいいというものではないのですよね。平日は朝晩ジョグの2部錬、休日はLSDを繰り返せば、走力は上がらないものの、走行距離は無駄に多く伸ばせてしまいます。

ラクしてレベルは上がりませんが、近道はあるようなので、書籍やランニング雑誌の上級ランナーの体験談やトレーニング内容を参考にしながら、自分流の上達法をみつけて実行し、その成果を大会で確認し、改善するというのが効果的のようです。そのためには、多くの大会に出るということも重要ですね。
今季は多くの大会にエントリーていて、現時点では10月~3月までに、フル3戦、ハーフ4戦、10km2戦。今のところ結果は好調で、トレーニングの成果が十分発揮できているようです。そのため、来季も今のトレーニングを継続していく予定です。

2014/11/14

Ankerの製品が安い

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2014/11/10

2週連続フルマラソン 結果

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マラソンの教本はいくつか出版されているのですが、多くの本を読んで非常に内容が良かったのが、これらの本。

マラソン・トレーニング

30キロ過ぎで一番速く走るマラソン サブ4・サブ3を達成する練習法 (角川SSC新書)

マラソンは毎日走っても完走できない―「ゆっくり」「速く」「長く」で目指す42.195キロ (角川SSC新書)

eA式 マラソン走力UPトレーニング

小出ランニングアカデミー

アドバンスト・マラソントレーニング

中でも、小出監督の本はオススメで、現時点で最新の「30キロ過ぎで一番速く走るマラソン」の本は、本格的にマラソンに取り組んでいるランナーさんには、必読書の1つかと思います。
本のタイトル通り、トレーニングメニューは結構ハードとなっており、サブ3の場合のトレーニングの最終目標は20~30kmをキロ4分~4分5秒で走れるようになること。そのために、心肺を追い込んだ苦しいメニューが多く組まれています。LSDも出てきますが、月間走行距離を稼ぐことくらいしか成果が残せない、極端に遅いLSDではなく、持久力アップに繋がる、ある程度のペースで走るロング走をLSDとして位置付けています。

この本の中に紹介されているのが、2週間連続フルマラソンへの参戦。今までの常識を覆し、多くのレースに出場している川内選手を例に上げて、この効果を解説しています。
2週連続レースは、高橋尚子さんにも計画があったそうで、関係者の反対に押されて実現できなかったそうですが、十分結果を残せたはずと根拠も示していました。
2週連続フルマラソンのための、トレーニングと調整メニューも紹介されています。
私は、あいの土山マラソンと、いびがわマラソンが、2週連続で行われるため、この大会を利用してチャレンジしました。
小出監督の、2週間連続フルマラソンに向けたメニューはこうなっていました。

2週間フルマラソンのための、3週間のメニュー

月 休み
火 ジョギング60分 ゆっくり
水 インターバル走 全力1km+ジョギング200m×5~7回
木 ジョギング60~90分
金 ジョギング40~50分
土 タイムトライアル10~15km
日 休み(またはジョギング40~60分)

月 ペース走15~20km
火 ジョギング60分
水 ジョギング40~60分
木 15km走 気持よく5km+タイムトライアル5km+ゆっくり5km
金 ジョギング60分
土 ジョギング60分
日 レース42.195km

月 ジョギング60分
火 ジョギング60分
水 休み
木 ジョギング3km(または休み)
金 ジョギング3km
土 ウィンドスプリント100m×3~5回
日 レース42.195km


私が実践したトレーニング内容

月 休み 体幹筋トレ
火 ペース走20km 4’00/km
水 休み
木 ロング走30km 4’20/km
金 休み
土 休み
日 ビルドアップ走20km 5’00→4’00/km

月 休み 体幹筋トレ
火 ペース走10km 4’00/km ジョグ5km 5’30/km
水 ジョグ10km 5’00/km
木 変化走12km ジョグ4km+LT走4km+ジョグ4km
金 休み
土 刺激入れの予定だったが、雨にて休み
日 レース42.195km

月 ジョグ15km 5’15/km
火 休み
水 ジョグ10km 5’00/km
木 ジョグ8km 5’50/km
金 休み
土 刺激入れ5km ウィンドスプリント5本
日 レース42.195km

正確な計画性はなく、天候や体調によって柔軟にメニューを決めていましたが、休みを多めに入れて、足の痛みの回復を促したことと、疲労回復と故障の予防のための半身浴やストレッチはほぼ毎日行うようにしました。
1戦目のレースを終えた次の週は、疲労がかなり残り、足のだるさよりも、睡魔がひどかったです。夜にたっぷり寝てもまだ眠い状態で、昼休みのわずかな時間に仮眠もしていました。
それと、レース後は空腹になるのですが、食べ過ぎないようにご飯は1食1合とし、足りない分は、時間を置いて間食として、果物や豆乳などを摂っていました。
レース前のカーボローディングは、通じを含めた食生活のリズムが狂うので、取り入れないようにしています。炭水化物を意識するよりも、レバーやイワシの丸干し、豆腐や納豆、緑黄色野菜など、栄養価の高い食品を摂ることを意識していました。

2週連続レースの場合、どちらか1戦をトレーニング目的(タイムトライアルやペース走の代わり)としても構わないと、小出監督の本には書かれているのですが、私はどちらも純粋なレースとして参戦しました。ただし、身体に大ダメージが出るほど無理はしないことを前提としました。

上記のトレーニングメニューをこなし、レースに参戦したのですが、2戦とも体調はまずまずだったものの、気力はイマイチ。私の場合、どの大会でもそうなのですが、前日まではワクワクドキドキ感でテンションは上がっているのですが、スタート直前になると、
今から長く苦しいマラソンが始まるんやなー。思ったほどのタイムが出ずに、悔しい思いをするのと違うやろか。途中で足が痛くなってリタイヤしたらカッコ悪いな。気持ち悪くなって顔面蒼白になったらどうしよう。ああ、帰りたい。。。
みたいな、超悲観的な思考に陥りやすい性格で、2戦とも、憂鬱なスタートとなりました。
しかし、走り出したら、いつものトレーニングと同じ状態になるので、息苦しくなる呼吸を整えつつ、ひたすら前進あるのみ。
また、恒例となった走行中のレポートのための写真撮影で気を取られ、悲観的なことを考える暇がなくなります。

あいの土山も、いびがわも、高低差のあるコースなので、計画的なペース配分はできず、感覚的な苦しさと、ハートレートモニターでの心拍数をあてにするしかないのですが、走行中は、周期的に苦しい区間と、楽に感じる区間が交互に現れるので、その部分にだまされないようにしました。
苦しく感じる部分は、ストライドを狭くしたり、前進につながるための胸を張って尻を後ろへ突き出したアフリカ人っぽい前傾フォームを意識したり、着地の位置や足先の向きに気を配りながら、苦しさを思考でごまかしつつペースが落ちないように走り、楽に感じる部分では、肩を後方に反らして深呼吸したり、腕を下に垂らして上半身の脱力を促したりしながら余裕度を更にため、無駄にペースが上がらないようにセーブしました。
後半は、余力が若干残っていたのと、苦しいながらも足運びがスムーズにできたおかげで、両レースとも好タイムを出すことができました。これにはわけがあります。

フルマラソンのレースは、25km以降の後半で、いかにペースを維持できるかがポイントで、小出監督の本のように、30km過ぎで一番速く走れることが理想。そのためには、前半は意識的にペースを落とす(楽に走る)ことを重視すればいいのですが、それを簡単に実践する方法は、目標タイムを下方修正すること。

長期に渡ってトレーニングをした成果を発揮する、晴れの舞台がマラソン大会なので、どうしても頑張りたくなるのですが、例えばサブ3を目指すなら、キロ4分15秒ペースとなり、前半を抑えるならキロ4分20秒で走るのが理想。しかし、後半に頑張れるかどうか自信がない場合、そのペースで走りたくはないですよね。最低でもイーブンペース、後半の落ち込みを考えれば、若干速いペースで走ってタイムの貯金を残したいというのが、一般的ではないでしょうか。
つまり、この考え方をしている段階では、サブ3が目標というのはまだ早い。例えば、サブ3ではなく、3時間5分を目標とすれば、キロ4分23秒ペース。このペースなら、最初からイーブンペースで走っても、何とかクリアできそうな感じがしますよね。

目標をクリアしたい気持ちがあっても、実際のレースでは、ワンランク目標を落として、そのつもりで走ると、自ずと好結果が残せるようです。
私は、今回のレース前の自己ベストは、2時間55分2秒だったので、PB更新には、55分切りが目標となるのですが、2週連続フルという計画だったので、PB更新は目標にせず、サブ3を目標にしていました。これだと目標が5分程度ダウンし、走行ペースがかなり楽になります。
「今回は、ギリギリ無理して頑張らなくてもいいんだ。PB更新できなくても、2週連続フルにチャレンジし、そこそこの結果が残せれば、それで十分満足できる!」
こういった気持ちで走りました。スタートする以前から、余裕度があったわけですね。

両レースとも、平均的には自己ベストのペース(キロ4分8秒)で走ってはいたのですが、高低差があるためペースは大きく乱れ、走行中のペースは当てになりませんでした。そして、目標はPB更新ではないため、精神的な気持ちは余裕綽々で、ペースが落ちても全然平気な気分で走っていました。「サブ3に達しなくても、2戦走り切ること自体に意義があるんだ。今回は、楽に速く走る方法や、後半に潰れない走りを、実践で試行錯誤してみよう。」みたいな感じでした。
前半張り切り型の、ポジティブスプリットで後半ガタ落ちというレースが多い私のようなランナーさんは、目標値を低くして、それでも満足できるような理由付けをしておき、余裕綽々でリラックスしてスタートを切るという作戦が、オススメだったりします。

また、2週連続フルというのは、ウルトラより楽かもしれませんが、回復力、調整力、モチベーションの維持、故障予防、規則正しい生活など、マラソンを趣味とするための総合力が問われます。また、極めてハードな究極のトレーニング法となるため、走力アップは間違いなし。2戦をハイペースで走り切ったことでの自信も付きます。
無理しない程度でチャレンジしてみる価値は非常に大きく、来年もチャレンジしようかと計画中だったりします(^^ゞ

2週連続フルマラソンの結果
1戦目 11月2日 あいの土山マラソン 2時間55分58秒 一般男子8位入賞 セカンドベスト
2戦目 11月9日 いびがわマラソン 2時間52分49秒 フルマラソン男子42位 PB更新

2014 いびがわマラソン

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岐阜県揖斐川町で行われた、いびがわマラソンに出走してきました。



私はこの大会は3年連続で出場しているのですが、3年連続雨となり、美しい渓谷や山並みは、今回もどんよりくすんだ景観となってしまいました。
フルマラソンは10時スタート。現地には7時過ぎに到着したのですが、すでに多くの人で賑わっており、



更衣室となっている講堂は、空きスペースがほとんど残っておらず、わずかのスペースを見つけてマットを引いて、休憩と準備を行いました。
ここでなんと、宇宙飛行士を発見。写真はブレてしまいましたが、この格好でマラソンはさすがに厳しいものの、インパクトは大でした。



屋外のステージでは、いろんな催しが行われていたようですが、エネルギーを消費したくなかったので、出歩くことなく、マットの上で休憩したりマッサージをしたりしながらマッタリと時間待ち。
この日のウエアは、雨での視界確保のための帽子、サングラスは無し、コンプレッションタイプのアディダスの半袖シャツと、ミニポケットが便利なナイキのショートタイツ、ミズノのソックス、アシックスのターサージール。
気温は15℃と寒くはないので、グローブやサポーターはしませんでした。ビニールのポンチョを着ている方も見えましたが、上位陣はほとんど着ていませんでした。小雨でしたが、ハイペースで走っているのであれば、この格好で寒さや冷たさはまったく感じませんでした。
ペースの遅い方は、長時間濡れて身体が冷えてしまい、低体温症の恐れがあるので、簡易のレインウェアや、手足の防寒は必要かと思います。

スタート直前の様子。





マラソン普及の貢献度の高い、金哲彦さん、高橋尚子さんと、いつまで経っても可愛い西田ひかるさんが、ステージに立って応援メッセージ。上空にはヘリも飛来。(肖像権の問題がありますが、写真の画質が悪いため、修正せずそのままアップ)



この大会のエントリー者数は、フルマラソン男子5181人、女子920人、ハーフマラソン男子2552人、女子1607人。
私は図々しくも、やや前方にスタンバイ。ネットとグロスのタイム差を縮めたいという理由もありますが、それよりも、西田ひかるさんが見たいため。すでに42歳とのことですが、相変わらず可愛かったですよ。ウェブで西田ひかるさんを画像検索しても、どの写真を見ても可愛いですよね。

2週連続フルにチャレンジしている私は、疲労が完全に抜けきっていないのもあり、この日の体調はイマイチで、天気も悪いため気分的にもイマイチ。
スタート直後の様子。



見た目は混雑しているものの、全体のペースが速いおかげで、意外とスムーズに走れました。スタート直後3kmあたりまでの私のペースはキロ3分50秒前後。



沿道の応援は多く、色とりどりのレインコートを着た子供たちのハイタッチの連打は、笑っちゃうほど楽しかったです。





平坦なコースを走り山へ向かうのですが、



すぐに上り坂が始まります。



渓谷を見ながら山腹の道路を走るこのコースは、前半が上り基調、後半が下り基調となっており、ペース配分が難しいタフなコース。



前半に頑張っても、後半は下りだから楽だろうと思うのは大間違いで、後半の長い長い下り坂は、前半で頑張った足の疲労に追い打ちをかけ、思ったほどペースが上がらず、この部分でレースの勝敗が一気に決まります。自分の走力を過信して、前半に頑張りすぎたランナーは、後半の下りで次々に追い抜かれてしまい、ラストの平坦な堤防で疲労困憊となり、タイムは遅れる一方となります。

小雨は降り続き、タッチパネルの反応がおかしくなり、走行中の写真は前半の数枚しか撮れませんでした。







苦しい山道の区間は応援は少ないものの、一定の感覚でスタンバイしてくれているスタッフが声をかけてくれるので、気合が入ります。
給水ポイントは多く、コップを手渡ししてくれたのですが、スムーズに受け取ることができました。ゴミ箱も、ある程度離れた場所に置いてあるので、慌てて飲む必要もなく、スピードをさほど落とすことなく飲むことができました。

太鼓で応援してくれる方、歌で応援してくれる方、軒下で応援してくれる地元のおじいちゃん、おばあちゃん、ハイタッチのちびっ子たち、拍手と大きな声援をかけてくれる方など、熱心な応援が非常に多く、疲れてボーっとしてきた時や、力が入らずペースが落ちてきたときは、この応援のおかげでリフレッシュすることができました。一人ひとりに声をかけてくれる、そんな応援なんですよね。

私はこのいびがわでは、前回は3時間4分46秒、前々回は3時間2分39秒と、PB更新どころか、サブ3もクリアできておらず、難易度の高いコースだったのですが、今回はスタート時点で身体が重く、10km辺りですでに苦しかったものの、このおかげで前半は抑え気味となり、その分後半はペースが落ちず、いつもならペースがガタ落ちする25km以降も、順調に走ることができました。
この25km以降になると、前半をうまくコントロールできなかったランナーは、下りにも関わらず一気にペースダウンをするので、そのランナーを次々に追い抜くことができます。これが快感となり、ますます調子よく軽快に走れました。

ただ問題なのは、このコースは後半の途中から、ハーフの走者と合流するようになり、走路が混雑するのですね。ハーフの上位陣はペースが速いため、すでに過ぎ去っているのですが、初、中級者レベルのランナーが団子状態になって走っています。
フルの上位陣のペースと、合流したハーフのランナーのペースは雲泥の差で、車で例えるなら、高速道路でスクーターが走っているかのよう。ハーフのランナーさんはかなり疲れているので、フラフラと走ってしまうし、ハーフのランナーさん同士の追い抜きで、走路はますます塞がれてしまいます。
一応、ハーフは右側を走るようにはなっているのですが、パイロンで仕切られているのは一部だけで、走路に対して走者が多いのもあって、この区間での追い抜きは一苦労。
また、30kmあたりに給水ポイントがあるのですが、ここも大変混雑し、前年に引き続き、今回も横切る走者と接触して転けそうになってしまいました。
ここは改善して欲しいところ。

ラストの長い堤防で、異常なまでのラストスパートをかける登録ランナー数名にぶち抜かれたのですが、最後まで何とか自分のペースを維持することができ、自己ベストを更新することができました。
走行データはこちら
ギリギリサブ3が限界だろうと思っていただけに、このタイムは非常に満足。
しかも、小出監督オススメの、2週連続フルマラソンにチャレンジし、共に好結果が出せたことも、非常に満足し自信にもつながりました。
この2週連続フルマラソンの件は、別で書こうと思っています。

ゴール後、タグを外してスポドリをもらい、冷却スプレー(エアーサロンパスかな?)を借りることができたので、足にたっぷり噴霧。
バナナをもらい、完走記録証(写真付きの完走証は後日郵送)をもらい、公民館まで徒歩で移動。
この徒歩の移動で身体が冷えてしまうのですが、足を嫌でも動かす必要があるため、ゴール後いきなり止まるよりは、足の攣りの予防になっていいかと思いました。

着替えて休んで帰路へ。ステージでは表彰式が行われていました。





いろんな食べ物が売られているブースは賑わっており、鮎の塩焼きなんてのもありましたが、疲労困憊の私はサッサと帰宅。
ちなみに、今回のレースでの女子ハーフマラソンの1位は、1時間15分54秒と驚きのタイム。2位が23分台だったのでブッチギリ。男子の上位にも入れるタイムです。
また、男子フルマラソンは、1位が2時間33分25秒、2位が2時間33分26秒と、わずか1秒差。最後の最後まで結果がわからないバトルモードだったようです。

今回も雨となったものの、トレーニングの成果が数値となって現れ、1歳年をとったにも関わらず、自己ベストを更新できたのは大きな収穫でした。
レース前日の体重は60kg、体脂肪は11%と、長距離ランナーとしてはややマッチョだったので(身長は167cm)、次のPB更新は、走力アップよりも、体型の絞り込みが効果的のようです。
次戦はハーフマラソン。ハーフの自己ベストは1時間19分56秒と、運良く好タイムをマークしてしまったので、これの更新はかなり厳しいのですが、少しでも近づけるよう頑張りたいと思います。

追記:現在Eテレで放送している趣味Doという番組。金哲彦さんがコーチとなり、内藤大助さんと、声優の金田朋子さんがサブ4を目指してトレーニングをするという内容なのですが、このいびがわに出走しました。
結果、内藤さんは3時間58分51秒でギリギリクリアしていました。そして金田さんはなんと4時間1分29秒。。。
さあ困った、Eテレスタッフ。