2014/09/05

走り込み期

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猛暑の真夏は、1時間程度で終わるスピードトレーニングやジョグなどのメニューや、自転車を使ったクロストレーニングをメインに行い、暑さでの負担が大きく、頑張った割には走力アップの効果が出にくいロング走は封印していたのですが、そのロング走を8月後半から再開し、9~10月は本格的に走り込んで行こうと思っています。
9月以降のメニューは、

< スタミナ強化 >

・ロング走(25~35km)

私の場合のスピードは、
ジョグペース(キロ5分~5分30秒)
ミドルペース(キロ4分20~30秒)
ペース走(キロ4分~4分10秒)の3種。
ランニング雑誌などで一部のコーチがすすめている、極端に遅いLSD(キロ7~8分)は、実際に試して効果がないどころか、マイナス効果が多いくらいだったので行っておらず、各ペースは心拍数を基準に決めています。(例えばジョグペースだと115~120bpm)
自分の走力レベルにあったペースを見つけるには、本に書いてあるペースを鵜呑みにせず、走行中の自分の心拍数を参考に設定する方法が適切のようです。

・起伏走

丘陵公園や林道、峠道を走るトレーニング。
これは、走力アップだけでなく、私の出走するレースのコースは坂が多いため、その対策もあります。
上り坂で心拍数が一気に高くなった場合のペースコントロールや、ピッチや足運びなどの効率的なフォームをチェックを行いつつ、上りではハムストリングやふくらはぎを、下りでは大腿四頭筋を強化します。
大腿四頭筋の強化は、登山の下りでも効果的ですね。この筋肉を鍛えておくと、着地衝撃に強くなるので、足の故障の予防につながります。

・ポイント練習を2回連続

身体がフレッシュな1日目はスピードメニューを行い、その疲れが残る翌日に持久力メニューを組み合わせることで、スピードとスタミナの双方を効率良く鍛えます。
2日とも持久系メニューを行えば、更に負担が高まりますが、レベルが上がれば上がるほど、スピードトレーニングが重要になってくるので、どうせ鍛えるなら、スピードとスタミナの双方を強化することができるポイント練習の組み合わせの方が効率的で、トレーニングの満足感も大きいと思います。


< スピード強化 >

・インターバル走

トラック、あるいはGPS計測や距離がわかるコースでのインターバル走。
ハイスピードのスプリント(S)と、スローペースのリカバリー(R)を繰り返すトレーニングで、私の場合は3種類。

ヤッソ800(S800m+R400m)×10本 または、(S1000m+R200m)×10本
ロングインターバル(S3000m+R1000m)×5本

ヤッソは400mトラックを利用。
1000mのインターバルは距離計測した堤防(100m+1000m+100m)を往復して利用。
3000mのインターバルは距離表示がある1周2kmの公園を利用。1周半スプリントし、半周をリカバリー。

ペースはヤッソ800を基準にしていて、例えば目標がサブ3の場合は、800mを3分(3分45秒/km)で走り、400mを3分(7分30秒/km)で走ります。
フルが2時間50分狙いだと、スプリント2分50秒(約3分32秒/km)、リカバリーも2分50秒(7分5秒/km)。
このペースを参考にすれば、1000m+200mのインターバルだとサブ3の場合、1000mは3分45秒で走り、200mは1分30秒。2時間50分狙いだと1000mを約3分32秒、200mを1分25秒で走ることになります。
3000mインターバルは、サブ3で3000mを11分15秒、1000mを7分30秒、2時間50分だと3000mを10分36秒、1000mを7分5秒となりますが、3000mの場合はかなりキツくなるので、あくまでも目安として望み、リカバリーは長い分、逆に楽に感じるので、ややペースを上げ気味にするといいようです。
インターバルを行う前には、2kmほどアップを行っておきます。

また、坂道を利用したインターバル走も行います。長さ500m、高低差10mほどの高架橋があり、それを往復します。川を越える橋なので、比較的涼しいのと、道路の照明が付いているので、ナイトランでも走りやすいです。

・LT走

ハーフのレースペースで10~15kmを走ります。このメニューは全力に近いのでかなりキツイのですが、一定のペースで走るため、インターバル走よりもペースコントロールしやすいのと、ハートレートモニターを使っていれば、走行時の身体の余裕度を心拍数から読み取れるので、上達具合が把握しやすいです。同じタイムで走った場合、レベルが上がるほど心拍数は低くなります。
LT走はインターバル走と同様に、走り始めたとたん一気に心拍が上がるので、アップの時にウィンドスプリントを行って、一度心拍を上げておくといいようです。
ダウンジョグはスロージョグよりも、長めのウォーキングの方が落ち着きますね。歩きながら深呼吸をして伸びをしたり、大股で歩いたり、足首を故意に大きく動かすことで、ストレッチ効果も得られます。


< 総合力強化 >

・ペース走

スピードとスタミナのトレーニングを融合する目的で、フルのペースで走るペース走を行います。距離は15~20kmほど。最終的には30~35kmのロング走をフルペースで走れるようにします。フルのペースは自己ベストのペースではなく、目標タイムのペースで。そのため、実現が難しい目標を設定してしまっているとクリアできません。
確実に目標タイムをクリアするとなると、20~30kmなら、目標ペースよりもキロ5~10秒速く走れないとダメなんだそうです。(小出義雄氏の本による)
通常のメニューはフルペースにし、最終目標として小出氏のペースをクリアできるように取り組もうと思っています。そのため、クリアの期日は、レース2週間前の10月下旬あたりに設定し、それまでにトレーニングをしっかり繰り返しておく予定です。

・レース参戦

本命のレースの前に、トレーニング目的のレースを数本走ります。
私の場合は、11月がフルの本命のレースなので、走り込み期のトレーニングの進捗状況を確認するために、9月下旬に30kmを、10月にクォーターとハーフのレースを1本ずつ入れてあります。また、ハーフの本命レースは12月なので、その事前テストとして、11月末にハーフのレースを1本入れてあります。
トレーニング目的であっても、去年の自分を上回るような質の高いトレーニングを行っていれば、自ずと好タイムが出るし、今日はトレーニングなんだとリラックスして参戦したほうが、タイムが出やすかったりします。
また、レースに出れば、同レベルのランナーさんと競い合えたり、ややレベルの高いランナーさんに引っ張ってもらうことができるし、給水の練習もできます。
秋のレースのエントリーは、すでに満員だったり終了していたりするのですが、定期的に行われている小規模の大会なら、今の時点でもエントリーできるものもあるようです。例えばこちらとか。

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< 疲労抜きと補強 >

・ジョグ

私の場合、10km程度の距離をキロ5~6分のペースで走っています。ポイント練習の間にはさむジョグの効果は絶大で、疲労の回復や足の痛みの治りの早さが全然違います。完全休息するよりもジョグを行った方が早いです。
また、体重や体脂肪の維持にも効果的。これから涼しくなると、食欲が増してしまうだけに、日々のジョグでのカロリー消費は重要になってきます。
ただ、アスファルトばかり走っていると、足が傷みやすいので、衝撃吸収力の高いシューズを使ったり、田んぼのあぜ道や、公園の芝生などをコースとして利用するといいようです。
ランニング時の足の衝撃は、ものすごいようで、

かりに、体重55kgのマラソンランナーがマラソンを秒速5.5mで、1歩を170cmのストライド(マラソンを約24820歩)で走るとすると、キックに要する力は片足で約1365トン、着地時の衝撃は片足で約1706トンとなる。この驚くべきキック力と衝撃によって、脚が故障しない方がむしろ不思議である。
マラソンの科学 P216

とのこと。ランニングの最大の欠点は、着地衝撃による足の故障や、血液溶解による鉄分不足に陥る点。そのため、P錬以外のジョグの日くらいは、できるだけ衝撃の少ない方法で走った方がいいようです。(当然、アスファルトの裸足ランなどは論外。)
また、休養日は完全休養とせず、アクティブレストとして、軽めのジョグやウォーキング、自転車などのクロストレーニングを行っておくといいようで、その運動で、疲労や痛み、体調などの把握と調整ができます。

・筋トレ

体幹の筋トレを週に1~2回のペースで行います。走りでの効果を実感するメニューは、仰向けに寝て膝を少し曲げた状態で、お尻を上に上げるヒップリフト。膝の角度を変えることで、負荷が変わるのですが、これが非常に効果的。腰痛の予防にもなります。
それと腹筋運動。腰を痛めないようにするには、背を伸ばして何度も屈伸するのではなく、お腹を曲げた状態で数十秒キープする方法がいいようです。

体幹を鍛えておくと、足の振りが力強くなるのと、フォームが安定するので、楽に速く走れるようになります。体幹は走っていただけでは鍛えにくい筋肉なので、体幹の筋トレを定期的に行うようにした方がいいようです。普段から鍛えておけば、走っただけで筋トレ不足かどうかがわかるようになります。ロング走での後半のフォームの乱れは、走力だけでなく、体幹の補強の差でずいぶん違うと思います。

走力アップに直結する体幹トレーニングの方法は、床に寝た状態で、走るフォームの動きを真似てみること。例えば、床に仰向けで寝て、片方の足は伸ばし、もう片方の足は膝を少し曲げて足を床に付け、そのままお尻を持ち上げると、足を後方に蹴りだす筋肉が鍛えられます。
また、膝と肘を床に付けた四つん這いの格好をし、腰と膝の角度を90度よりも大きく広げて、片足だけを上げ3点支持に。その状態で腰を前後に振ると、走るときの足を前方へ蹴り出す筋肉が鍛えられます。

・休養

休養日はあえて決めず、そのときの天候や体調で決めています。そして、休養日は補強を行うようにしています。そのため、雨の日は絶好の補強日和と考えています。


走り込み期のメニューの割合は、週にポイント練習が3日、ジョグ3日、休養日1日。
3回あるポイント練習は、持久力強化のメニューと、スピード強化のメニュー、そして、ビルドアップやミドルペース走など、中レベル負荷のメニューの3つを組み合わせています。ジョグは3回のうち、天候が良ければ足に優しい自転車を入れ、疲労回復を促すようにします。
トレーニング計画は目安であって、天候や体調、私用などでメニューは臨機応変に変更させています。
走り込み期は8月後半~10月。10月下旬あたりから調整期に少しずつ移行し、11月以降はレースをこなしながら走り込みと調整を繰り返します。
トレーニング方法が正解だったかどうかは、レースで答えが出るので、良い結果が出ればこのまま頑張ればいいし、喜べない結果になっても、反省をし課題を作れば来シーズンに繋げられますね。
走り込み期のこの時期に、頑張りすぎて故障というのが一番まずいパターンなので、トレーニングは量より質を重視して、頑張りたいと思います。