2013/11/01

10月のランニング

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10月はハーフのレースで自己ベストを更新することができ、トレーニングの成果を発揮することができました。目標の80分切りもあとわずか。うまく行けば、今季中のレース(ハーフはあと3本の予定)で達成できるかもしれません。
フルのレースに向けたロング走の走り込みも行うことができ、秋というのに気温が高い日が多かったものの、充実したトレーニングができました。
今までのトレーニングで、走力アップに効果があったことを書いてみると、

・LT走を行う

ハーフのレースペースで走り続けるメニューで、距離は10~15km。かなりキツイのですが、脚力も心肺機能も確実に向上します。また、無駄のないフォームや、苦しさをごまかす呼吸リズム、ピッチ走法とストライド走法での負荷の違いなど、いろんなことを試しながら、いかに楽に走るかを高負荷の中で試すことができるので、走りの質のアップにもかなり効果的でした。特に呼吸のパターンを変えることでの効果は高く、2歩で吸って2歩で吐くリズムでは、ペースがフルマラソンのペースにまで落ちてしまうので、2歩で吸って2歩で吐くことを繰り返す中に、1歩で吐いて2歩で吸う、あるいはストライドをかなり大きくし1歩で吐いて1歩で吸うといったパターンをいくつか取り混ぜて、呼吸の苦しさを緩和しつつ、ペースを落とさないようにしました。

・ロング走を行う

30km以上のロング走を行うのですが、ペースが速めのものと遅めの2パターンを作り、速めのペースはいかに余裕度を保つかを目標に、遅めのペースは長時間ランニングを続けることの苦痛に慣れることを目的に行いました。
さほど気温が高くない日でも、この時期は湿度が低い分、身体は乾燥するので、いつでも水分補給ができるようにボトルポーチで飲料水を持参するか、給水ができる公園を迂回するルートを作るなどして、水を飲める準備をしておきました。ボトルを持参すれば、走りながら水を飲むトレーニングもできます。レース中の給水って結構苦しくて大変なんですよね。
そして、空腹による血糖値低下を防ぐために、飴を持参しました。給水に公園を利用する場合は、ボトルポーチにはゼリー飲料を持参し補給しました。
飲まずに終わっても、水の重量分、自重が重くなることでのトレーニング効果はあるので、無駄にはなりません。

・ジョグと休足

ポイント練習のつなぎの日は、ジョグか休足なのですが、自分の疲労の状態や、足の痛みや回復度合いの確認をしたり、上達具合や反省点など、いろんな面をチェックをしました。そのために、ランニング日誌を書いています。数値の記録はiPhoneやウェブを利用していますが、文章を書く日誌は紙のノートを利用しています。
トレーニングの感想、気付き、反省点、課題などを書き、そのためにはどうすればいいかをタスク化してチェックボックスを作り、後日取り組めるようにしています。
そして赤ペンを用意し、1~2週間程度のスパンで日誌全体を振り返り、達成した課題や、重要な箇所、問題点などをマーキングし、コメントを書くなりして再チェックします。この作業は、反省や課題作りだけでなく、ランニングのモチベーションアップにもつながります。

・トレーニングの質の向上

月間走行距離は意識せず、質の向上を目指しました。これはメニューの内容だけでなく、限られた時間内でしっかりトレーニングをしようという意識面でも。
社会人ランナーがトレーニングに費やすことができる時間は限られていて、それに費やすエネルギーにも限界があるので、無駄なく効率良く中身の濃いメニューにしないことには、レベルが上がらず時間とエネルギーの浪費になってしまいます。これは運動だけでなく、仕事や勉強などでも同じですよね。

公務員ランナーの川内優輝選手がいますが、この方は公務員という職業なので、他の職種のランナーからすれば、「残業はほとんどないし、休日も多いし、独身でお母さんもいるから、しっかりトレーニングに励めるよね。いいよなー」と言った意見が出ますが、川内選手のライバルは実業団のトップアスリートたち。
実業団の生活パターン(天満屋女子陸上競技部の場合)は、

5時 起床
6時 朝練12km50分
8時 朝食
9時 出社
昼過ぎ帰宅
15時 練習(インターバル、ロング、ジョグを日毎にローテーション)
18時 夕食
食後各自筋トレ
22時には就寝

5時から22時までの17時間の行動時間中、仕事と食事時間は各3時間ほどで計6時間。トレーニング時間は朝1時間、昼2時間半、筋トレ1時間として計4時間半。残りは移動や準備、シャワーや入浴、そしてプライベート時間で計6時間半。この内容で給料は出るし、トレーニングに使う衣類やシューズは支給されるし、栄養価が高くバランスの取れた食事も用意されます。監督やコーチ、マネージャーなど、多くのスタッフはいるし、施設や計器もあるし、ライバルである仲間も大勢います。
男子はもっとハードと思いますが、一般サラリーマンのランナーからすれば、極めて恵まれた環境ですよね。
実業団は、理想的な環境で完璧なトレーニングが行えるわけですが、その集団に対等に戦える川内選手は、すごいとしか言いようがありません。川内選手のように、例え自分が他人に比べて不利なトレーニング環境であっても、それなりの対策をすれば大幅な改善が可能。それにはまず、トレーニングメニューを充実させ、してもしなくても大差のないような時間の浪費トレーニングは慎むべきです。

アスリートレベルでなくても、フルで3時間半や3時間のタイムを出そうと思えば、それなりのトレーニング時間が必要になります。その限られた時間を、いかに効率良く使うかどうかがポイント。今月は300km走れた!今月は500km達成!と、月間走行距離を意識している方が多いのですが、毎月400kmや500kmも走っていながらサブ3に達していないというのは、トレーニングの質が悪いのか、本人に素質がないのかどちらか。年齢を重ねるごとに、ますますタイム向上は難しくなってくるだけに、質の高いトレーニングをしないことには時間切れとなり、満足の行く生涯記録を作ることができなくなってしまいます。
そんなこともあって、50歳の大台が目の前にちらついてきた私としては、量より質を意識するようにしました。距離や量を気にしないようになると、疲労をうまく抜くことができたり、走りすぎによる故障の予防につながったりします。そして質を高めるには、メニューの種類だけでなく、本気モードでトレーニングをするのだという、意識付けも重要になってきます。


というわけで、11月はフルとハーフのレースが1本ずつあり、フルは高低差の激しいハードコース、ハーフは初参戦の大会で、ラストが坂の上りという厳しいコースとのこと。レースで全力を出し切れるように、この先も効率良く無駄のないトレーニングに励みたいと思います。