2015/08/20

マラソン本(トレーニング サブ4.5~サブ3)

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サブ4.5からサブ3を目標とするランナーに送る、マラソントレーニング本。
この著者の齋藤太郎氏は、金哲彦氏が代表を務めるニッポンランナーズのヘッドコーチで、ランニング雑誌でも指導者として登場されていますが、この齋藤氏のトレーニングに対する考え方や方法論は非常に納得が行くもので、今まで読んだトレーニング本の中では、最もわかりやすくて参考になりました。
上記の本は、初心者から上級者までをターゲットとしており、

第1章 マラソン練習とは
第2章 ランニングフォーム

第3章以降は、サブ4.5を目指す練習スケジュールから始まり、サブ4.0、サブ3.5、サブ3.15とサブ3の練習スケジュールが続きます。
そして、

第7章 マラソン生活月別アドバイス
コラム マラソン練習のカスタマイズ法

といった構成になっているため、すでに中級レベルのランナーの場合は、最初と最後の章と、本の後半以降しか役に立たないのが欠点なのですが、初級者ランナーの解説のページでも、齋藤メソッドが散りばめられているので、参考になる部分が多くあります。
本は単行本サイズで全175ページなのですが、文字がかなり小さいため、解説量は結構多くなっています。
また、本のタイトルに365を書かれているのは、トレーニングスパンを1年としているため。一般的なトレーニング本は、レース前の3~4ヵ月が多いのですが、この本は1年と長く、4月からスタートします。
フルマラソンのレースは1戦目を11月下旬、2戦目を1月下旬、3戦目を3月中旬という条件で、トレーニング計画が組まれています。
走り込み期のための土台作りとなるトレーニングメニューも紹介されており、他のトレーニング本では得られない部分です。

ちなみに、以前紹介したこの本。

ランディノート: かなりオススメのマラソン本


これも齋藤氏が著者の一人として加わっているのですが、今まで読んだトレーニング本の中でNo.1です。超オススメです。
マラソントレーニングに関する本はたくさん出版されていますが、教科書のようなタイプの本は、どれも似たり寄ったりで、図や表、写真がページのスペースを圧迫してしまい、説明が簡素化されていますが、この42.195KMは、文章と図、表のバランスが良く、十分な解説量となっています。これを読めば他はいらないと感じるレベル。

新書などのマラソン本は、その著者の独自の理論が展開されているため、それはそれで参考になったりするし、モチベーションを上げる意味でも役に立ったりしますが、マラソントレーニングの教科書となる本は、この分厚く大きい42.195KMの本1冊さえあればOKかと思います。
そして、サブ4やサブ3.5狙いのランナーさんは、この「タロウメソッド みんなのマラソン練習365」の本は、長期に渡って活用できるかと思います。