2015/08/11

夏のランニングの装備とメンテ

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猛暑が続いておりランニングどころではないのですが、走らずにいると確実にパフォーマンスダウンするので、暑さ対策をしながら、無理しない程度にトレーニングをする必要があります。


・夏のトレーニングメニュー

トレーニングメニューは、インターバルやペース走、速いペースのロング走などは、負荷が高くて熱中症になりやすいし、暑さに耐えるのが精一杯で、設定ペースまで上がらずトレーニング効果が下がってしまうので、ペースを落とした夏用のメニューを組むといいようです。

私の場合は、ジョグペースでやや長めの距離を走るメニューと、インターバルのペースを落とし、リカバリー部分を大幅に増やした形の変化走、あるいはジョグ中に短い距離を何度も疾走するメニューなどを行い、オーバーヒートにならずにスタミナとスピードを確保できるメニューを組んでいます。





また、自転車やジム、プールなどを利用したクロストレーニングも行い、身体全体の筋力バランスを整え、故障対策とフォームの安定を目指しています。
特に自転車はオススメで、大きな扇風機にあたりながら走っているのと同じ状態となるので、30度を超える猛暑でも結構快適に走れます。ただし止まるとすごく暑い。
休憩をせずにある程度のペースで走り続けることで、筋持久力向上と有酸素運動効果が高まるし、自転車は着地衝撃がなく関節の可動域が大きいので、ランニングの回復目的としたアクティブレストとしても効果的。ウォーキングよりも涼しく快適だし、血液やリンパの流れも良くなるのか、回復が早まるような気がします。


・夏の装備

私のランニング時の服装は、コンプレッションシャツとショートタイツ、GPSウォッチ、心拍計を胸に巻き、薄手のソックスにランニングシューズ。昼は帽子。サングラスは汗が流れると拭きづらいのと、水道で顔を洗ったり頭から水をかけたりすると邪魔なのでしていません。
ランニングコースが、水道のある公園ではなく一般道の場合は、麦茶をボトルに入れて、腰に付けたボトルポーチで携帯。100円ショップでも売られているペットボトル用のワンタッチキャップを使えば、一般的なペットボトルも使えるし、自販機で買った飲料水もランニング中に飲めます。



スポーツドリンクは甘さで更に喉が乾くので、スッキリした後味のお茶や麦茶がオススメ。空腹対策に塩レモンのキャンディを持参すれば、低血糖を防げます。

私が使っているボトル用ポーチはNumberの製品で、リンク先の画像ではわかりにくいのですが、


下のノースフェイスの製品のように、やわらかなベルトを使ったマジックテープ留めタイプの方がいいです。Number製もこのタイプ。
ボトルがブレないように強めに締めると、ベルトとバックルタイプのボトルポーチは腰の皮膚が痛いのですよね。


一般道では何かあった場合に備えてスマホも持参。私のスマホは防水なので、汗に濡れても問題なしですが、iPhoneなど防水でない場合はジップロック必須です。

ランディノート: iPhone専用ジップロック


コンプレッションシャツやショートタイツは直接肌に触れているため、濡れた汗の気化熱の作用を直接感じることができるので、デッドエアがたまって気化熱が発散しづらいTシャツやパンツよりも涼しいです。水をかぶっても着心地に変化ないのも利点です。ランシャツやランパンも涼しいですが、発汗時はコンプレッションシャツやタイツの方が涼感は上です。
コンプレッションウェアは、アンダーアーマーやナイキ、アディダスなど有名ブランドの商品が数多く出回っていますが、この商品もオススメ。




薄い伸縮性のある生地で、着衣しづらいコンプレッションウェアほどの圧着はなく、体に優しくフィットする感じの着心地。生地が水分を吸収、拡散しやすいため、薄っすら汗ばんだ時点で、ものすごく涼しく感じます。安価な製品なので、高価なコンプレッションウェアほど作りは良くはないのですが、普段のランニングに着るにはちょうど良く、Tシャツタイプは襟の後部がハイネックのため日焼けも防げます。
生地が薄いので、もし女性の方が買われるのであれば、下着が透けやすい白でなく黒の方がいいと思います。
長袖もありますが、アームカバーも販売されているので、他の半袖シャツでも使えます。女性ランナーの日焼け防止目的でも便利。やけどのように腕が日焼けしてしまう自転車での利用も便利です。


私は平日は夜に走っているのですが、このライトをウエストポーチに取り付けています。


明るすぎず暗すぎず、足元の障害物を確認する用途にはピッタリ。クリップのスプリングが強いため、走って落ちることはなく、ライトの角度は自在に調整可能。ボタン電池2個を使用しますが、かなり長期間使えます。私の場合、電池交換せず1ヵ月は余裕で使えます。
このライトだけでも十分ですが、より安全性を増すために、このライトも腕に付けています。


点灯と点滅に切り替えることが可能で、非常に視認性が良く、自分の存在を確実に知らせることができます。もう1年以上は使っていますが、電池を交換したことがありません。私は街灯がない堤防を走っているので、こういった製品は必需品となっています。車よりもライトが暗い自転車との接触事故の対策にはかなり有効のようです。たまに無灯火で走る自転車がいて、ランナーも移動速度が速いため双方が気づくのが遅れてしまい、ぶつかる可能性が高いのですが、こういったライトを付けていれば、無灯火の自転車や歩行者は向こう側から避けてくれます。自動車であっても、安全を意識している人だということがわかるため、広めの間隔を開けて避けてくれるようです。


・装備のメンテナンス

走ったあとは衣服の洗濯ですが、洗濯して乾いたときはいいのですが、再び濡れると汗臭さが蘇りますよね。そんな時は、洗濯時にワイドハイターを入れると臭いが取れました。頑固な場合は一晩つけおきしておくといいようです。


次にシューズですが、洗っていますか?
冬場は汗をほとんどかかないですが、夏は足がかなり蒸れます。冬はインソールを外して陰干ししておく程度でもいいのですが、夏場は洗っています。
シューズを洗わないというのは、ソックスを洗濯せずに何日も何日も履き続けるに等しいですよね。臭い、汚い、不衛生。
ただ、使う度に洗剤でゴシゴシ洗うと劣化が早まるので、洗剤はほんの少しにし、ぬるま湯で手洗いしています。
ランニング後にシャワーを浴びますが、その時に洗っています。シャワー中にシューズを足元に置いて、髪と身体を洗い、シャワーで洗剤を洗い流すのですが、その時に、洗い流した洗剤が足元のシューズに含ませられます。それをシャワーで手洗いすすぎをし、洗濯機で脱水だけさせて干しています。
シューズに含んだ汗や雑菌を洗い流す程度なので、紐は外さずブラシでこすらず、微量な洗剤で軽くゆすぐ程度の洗濯。

天気が悪いと一日では乾かず、翌日のランニングは別のシューズを履く必要がありますが、同じシューズを毎日履くよりも、一晩寝かして別のシューズと交代で履くようにしたほうが、劣化対策には効果的とのことなのでちょうどいいです。
そして、次回は洗った新品のようなシューズで走れるので非常に快適。繊維が乾燥時に引き締まるのでフィット感がよみがえるし、皮脂が落ちているので吸水性も蘇ります。
アウトソールが摩耗したり片減りしたりする場合は、シューグーで補修すると寿命が伸びます。



・身体のメンテナンス

ランニング後はキンキンに冷えたビールをキューっと飲みたいところですが、運動後の1時間は最も栄養が吸収しやすい状態。こんな時は、ビールではなく牛乳や豆乳をガブガブ飲んだほうが断然身体にいいです。タンパク質のおかげで、傷んだ筋肉の修復や疲労回復が進むし、スポーツドリンクやジュースのように大量の糖分は含まれていないため、糖分のとりすぎにもならず、あとで喉が渇くようなこともありません。
発汗が多いと、ランニング後は喉が乾きすぎて水ばかり飲んでしまいますが、水分の取り過ぎは内蔵に負担がかかり、特に胃の調子が悪くなるし、体内の電解質のバランスも狂います。その点でも、大量に飲めない牛乳や豆乳は都合がいいです。

ハードなトレーニングをし、筋肉に張りを感じるときはアイシングをしています。シャワー中に下半身に水をかけてもいいのですが、夏の水道水はあまり冷えていないため、氷を使った方が効果が高いです。アイシング専用の氷のうがありますが、私は凍らせた保冷剤を使っています。保冷剤を筋肉にこすりつけてマッサージすることもできます。



夏は食欲が減退し、夏バテしやすくなるのですが、そんなときこそ炭水化物をしっかり摂った方がいいです。カレーやすし、牛丼、そうめん、ざるそばなどは、暑くても食べやすく、ランニングのエネルギー源である糖質を十分摂ることができます。炭水化物のありがたみは、糖質制限をすればわかります。私は夏のランニング時に5km程度走っただけでフラフラになったり、身体に熱がこもって熱中症になりそうになったりし、まともにトレーニングができなくなりました。猛暑が原因と思っていたのですが、夏バテでご飯の量が減ってしまったのが原因でした。
しっかり炭水化物を食べるようにしたところ、日に日に体力が回復。通常のトレーニングが難なくこなせるようになりました。



炭水化物は車で例えるならガソリンにあたるもの。ランナーは大衆車とは違いスーパーカーのようなものなので、ガソリンをケチっていてはアクセルを思いっきり踏めなくなってしまいます。
糖質制限にも利点はあるようですが、大半の市民ランナーはそういったことを気にしなければならないほどのレベルではないと思います。科学的な理屈を考えることよりも、しっかり食べて、しっかりトレーニングをするという、至極当たり前のことを繰り返すだけで十分な段階だと思っています。

これはダイエットにも言えることで、あらゆるダイエット方が出まわっていますが、食べる量を減らし、消費する量を増やすという単純明快な答えが出ているのに、それが嫌だからとあれこれ他に手を出すのですよね。その性格がデブの元。
マラソンもしっかり食べてしっかりトレーニングをする(補強や休養を含めて)という明快な答えが出ているのに、特殊な食事法やグッズ、サプリ、ドリンク、機器など、他の力を借りようとするのですよね。横道にそれたがる性格が、レベルアップに歯止めをかけているのではないかと思います。

また、減量についてですが、体重が軽ければ当然マラソンのタイムも短縮できます。詳細な数値はこちらで確認できます。

<めざせ>減量効果、数式で証明? : RUN : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)


しかし、そのための無理な減量で絶えず空腹になり、トレーニングに力が入らず走力アップできなければ、減量分と差し引きゼロになってしまいますよね。ハンガーノック状態でロング走なんて走れません。そんなことならしっかり食べて、減量分のオモリを腰に付けてトレーニングした方が効果的かもしれません。

多くの知識を得ることは大切ですが、こだわり過ぎたり、ハマりすぎたりするといけないと思うのですね。気に入ったノウハウがあると、新興宗教にハマったかのように一途になり、それを肯定化する情報ばかりに目が行き、布教活動までする羽目に。
「そういった科学的データやうんちくに振り回される暇があったら、おにぎり食ってポイント練習でもしてこい!そっちの方がはるかに走力が上がるから」と思ってしまいます。


食事は炭水化物だけでなく、発汗で鉄分も失われやすくなるので、レバーやひじき、めざしやあさりなども、意識的に食べるといいです。レバーは塩レバーを作ると、いろんな料理に使えるし、冷凍保存もできて便利。

塩レバーのレシピ 99品 [クックパッド] 簡単おいしいみんなのレシピが212万品


食品での栄養補給だけでなく、鉄分に関しては鉄剤を服用するようにしています。鉄分不足による貧血はランナーにとっては致命的で、慢性的な貧血からの回復には3か月要します。夏の時期に貧血になれば、秋のトレーニングはまともにできなくなり、冬のレースは最悪の結果になってしまいます。
鉄分は食事だけで摂取できるといいのですが、発汗の多い夏場のランニングでは食事だけでは追いつかなくなるので、この鉄剤だけは医薬品に手助けしてもらっています。

鉄剤は安価なサプリとしても売られていますが、医薬品の方は高いものの、臨床試験で効能や効果は実証されています。サプリは「効果があるかもしれない」程度のもので、薬のように効果や効能を記すことは許されていません。それに、あれほど広告にお金を費やすことができるというのは、驚くほど原価が安い証拠。
サプリでも効くかもしれませんが、効果の程は賭けに等しいようなものなので、それなら効果が確実な医薬品の鉄剤を服用したほうが断然いいです。



猛暑のピークはそろそろ終わりだす頃ですが、朝晩の湿度が下がり快適に走れるようになるのはまだまだ先の話。
かなり涼しくなってからトレーニングを再開してしまうと、冬のレースまでのトレーニング期間が短くなってしまうので、思ったほど走力は上がらずに自己ベスト更新は程遠い結果になってしまうのですが、それだけに、暑い今の時期でも、無理しない程度に走り込み、走力の土台作りをしっかりしておいて、9月からの本格的な走り込み期には出来るだけ高い土台の上からスタートしたいですよね。
暑さに応じた準備と対策、メニュー作りをしっかり行い、走力パフォーマンスの維持に努めようと思います。