2015/10/07

長良川ふれあいマラソン2015

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岐阜県の海津町で行われた長良川ふれあいマラソンに出走してきました。私は今回2回目。今シーズンの初戦となります。
この大会は木曽三川の河川敷で行われ、参加者が1000人弱と規模は小さいものの、障害者の方も参加できる大会で、車いすは競技用だけでなく、一般的な生活用車いすでの参加も可能。知的障害者の参加もできる大会です。
種目はハーフ、クォーター、2㎞とあり、ハーフは競技用の車いすのみ。2㎞は小学生以下も参加可能で、名簿を見たところ、最高齢は84歳、そして最年少はなんと0歳。ベビーカーでの参加かと思われます。車いすの方も7~76歳と幅広く、そして今年は20回目ということで、特別ゲストとして高橋尚子さんが参加されていました。

昨年は小雨だったのですが、今年は抜群の天気となりました。



しかし、午前中は風がなく、気温はグングン上昇。空気は乾いているものの、河川敷のため日陰はなく、マラソンには暑くて厳しい状況に。



ブースや更衣室、控えエリアなどには多くのテントが設置されており、着替えは長良川サービスセンターの建物内も利用できます。
駐車場から会場までは少し歩きますが、障害者の方の駐車場は会場のすぐ横の舗装路で、車いすの準備も必要なため、広めのスペースが取られています。



ブースは福祉店となっており、飲み物や焼きそば、障害者の方の自主製品販売で、一般の業者が入り込んで、スポーツ用品や飲食物を売っているものとは違っています。



天気がいいので更衣室は使わず、川の横の芝の上で準備をしました。受付はスムーズで、貴重品はザックを丸ごと無料で預かってくれました。トイレも多くあり、待ち時間はほとんどなし。もちろん、障害者専用のトイレも完備されています。
開会式は、福祉スポーツということで、大会役員や関係者が多いため、挨拶が多くやや長めなのですが、後半から高橋さんが登場。挨拶と準備運動を行いました。





海津市のマスコットキャラクターはかいづっち。妙なゆるキャラが多い中、これは普通にかわいいです。



そして、共催の中日新聞社のヘリが低空飛行をし、メッセージを包んだパラシュートを落下するといった演出もありました。







コースはフラットな河川敷コースを細長く周回するもので、見晴らしはいいものの風景に変化はないのですが、ボランティアスタッフが非常に多く、レース中にはコース上の50mほどの間隔で1人ずつスタッフがスタンバイし、応援と障害者のサポートを務めてくれます。



9時50分より、種目別にウェーブスタート。私はクォーターに参加。





日陰が一切ない河川敷コースで、秋の日差しは強くほとんど無風のためかなり暑い。スタート待ちの時点で脇から腕に汗が伝う状態。気温はレース時は25℃くらいだったでしょうか。10㎞程度のレースの場合はペースが速いため、身体の発熱も高く、暑さに苦手な私は過酷なレースとなりました。

最初の2㎞はトップ集団の速さに惑わされハイペースに。その後は時計をチェックしてペースダウン。しかし、非常に暑いため、ペース維持が段々困難になり、しかも4㎞辺りで右脇腹が痛み出し、呼吸もつらい状態に。更にペースが落ち、暑さと痛みで流そうかと思ったのですが、ラスト2㎞辺りで痛みが麻痺してきたので、ペースを上げてゴール。




小雨で涼しかった昨年よりもタイムは1分23秒も落ちてしまったのですが、この暑さでは納得のタイム。
レースデータはこちらに

高橋さんとハイタッチしたあとのゴール後は滝汗状態で、頭から水をかぶれる水道はなく、テントは満員で日陰もほとんどないため、もらったスポドリを一気飲みして、完走証を汗で濡れないように指でツマミながら、会場をウロウロ、ウロウロ。正常な状態に戻るのに20分はかかりました。
ゴールした他のランナーさんもサウナのような汗が滴り落ち、テント横の日陰でこの状態。。。 _| ̄|◯

着替えたあと、無料引換券を使っておにぎりとお茶を頂きました。大量の発汗の影響か、梅干しおにぎりの美味しいこと。



一気に回復できたので、車いすのハーフのレースの応援に。
スタートの号砲は高橋さんが行ったのですが、なんとピストルが鳴らない。慌てた高橋さんは口で「ばあ~ん!」と。
慌てたことに自らバカウケの高橋さんの図。



競技用の車いすが走れるレースは少ないだけあって、パラリンピックを目指すようなエリートランナーさんも参加するのか、上位ランナーの腕や肩の筋肉は発達していました。



レースもスリップストリームを効果的に使うため、ぶつかりそうな間隔で接近。



足で走るよりもレース要素が高く、迫力があって見ている方も楽しめます。







レース中の高橋さんの行動力がすごく、ゴール直前のハイタッチはもちろんのこと、車いすのレースでは、ゴール後のほぼ全員の選手にドリンクを渡し記念撮影。





そしてゴールのランナー来るまでの空き時間は、他の人達と記念撮影。
駆け足で移動中にサインを求む人に呼び止められてサッとサイン。
走っている選手には拡声器を使って応援。
マネージャー役を務める旦那さんには、時間やスケジュールをこまめにチェックと大忙しなのに終始スマイル。





表彰式では各選手に賞状を渡し、挨拶もこなし、じゃんけん大会は進行役を務め、抽選会の手伝いも行い、まったく休憩なし。
絶対手を抜かない、一生懸命、人に負けないくらい頑張る、努力家。こういった性格だからこそ、金メダルが取れたのかと感じました。
抽選会では昨年に引き続き、今回も運良く当たりました。しかし、同じ景品。



参加賞は、ゴール後のスポドリ、引換券でのおにぎりとお茶、Tシャツにタオル、スケジュール帳、それらが入ったシューズ入れに使えそうなポーチがもらえ、参加費はなんと1500円。



河川敷コースで、しかも10㎞ではなくクォーターという馴染みのない距離のため、本命の大会のためのトレーニング目的での参加となるのですが、障害者の方と一緒に参加するというのは、楽しさだけでなく、驚きや感動も得ることができます。
昨年のこの大会のレポートでも書いたのですが、車いすで参加の女性ランナーさん。
小雨だった昨年は、運営者の判断で完走できずリタイヤとなったのですが、リベンジに今年も参加。



高橋さんが迎える中、ゴールできたのですが、なんと動力は左腕1本のみ。
車いすも改良されており、ハンドルは片手で操作しやすいように添木が取り付けられ、ブレーキは左手のみ。右タイヤを回すリングは不要なので外されています。



自分の体重+重たい車いすを片手1本で動かすのですよ。しかも20㎞以上の距離を。健常者が真似すれば早々に腕がパンプしてしまい、数キロも走れないかと思います。
両足、右腕を無くしてでも懸命に頑張るこの姿を見ると、ちょっとのことで音を上げたり、挫折したりしてしまう自分の弱さを実感してしまいます。

こういった事実を直視できるのも、この大会の良さでもあります。
このランナーさんは、岐阜県障害者スポーツ協会長より、特別賞を授与されていました。
他にも障害も持ちながら頑張った選手たちが、たくさん表彰されていました。



秋にも関わらず、残暑厳しくタイムはイマイチだったのですが、得られたものは多かったです。
もちろん来年も参加します。