2015/11/22

レース2ヵ月前に行ったこと

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各地で次々にレースが行われていますが、私のフルの本命レースはすでに終わり、ハーフの本命はあるものの、とりあえず一段落しています。
昨年に引き続き、今年も2週連続フルマラソンに参戦し、昨年は

1戦目2:55'58(セカンドベスト)
2戦目2:52'49(自己ベスト)

今年は

1戦目2:54'01(セカンドベスト)
2戦目2:54'35(サードベスト)

という結果(すべてグロスタイム)になりました。
ベストタイムは昨年より落ちましたが、落差は1分12秒。1歳年をとるとフルで1分30秒落ちるとのことなので、このハンデを差し引くと、現状維持はできたことになりました。年齢が今年は49歳と、年代別では最も不利だったのですが、逆に来年は最も有利になるので、上位を目指して頑張ろうと思っています。

メインのレースは11月初めなので、私の走り込み期と調整期は8~10月。8月は暑さに耐えることの方で体力が奪われ、走力アップにつながりにくいので、軽めのメニューがほとんど。レースに向けた本格的なトレーニングは9月からとなり、2ヶ月間集中トレーニングとなりました。この2ヶ月で取り組んだことを書いてみます。


・ポイント練習はロング走とペース走

ビルドアップや変化走、インターバル走、自転車を使ったクロストレーニングなど、いろいろ行いましたが、ポイント練習のほとんどは、ロング走とペース走の2種類です。
ロング走は、距離の長さの抵抗感を無くすためと、筋持久力強化や、酸素を使って脂肪を分解しエネルギーをつくる身体能力の向上が目的です。
ペース走は、乳酸性閾値をレベルアップし、目標のレースペースを楽に走るための体づくりが目的です。

スピードトレーニングはペース走以外にインターバル走もありますが、ギリギリの苦しさを休むことなく長時間維持し続けるペース走の方が、マラソントレーニングには向いているように思います。

どうしたら速いペースのまま楽に走ることができるのか?
呼吸方法は?
フォームは?
ペースは落ちていないか?
苦しいときはどのように気を紛らわせるか?

といったことを考えながらハイペースで走るため、負荷に波のあるインターバルよりも実践的です。そのため、走り込み期の2ヵ月の間で、インターバル走を行ったのは、ヤッソ800の1度のみです。

9月のロング走の距離とペースは、

31.6km 4'58/km
30km 5'08/km
43.1km 4'46/km
30.8km 4'19/km
36.7km 4'13/km

9月のペース走は、

10km 3'43/km
8km 3'50/km
16.3km 4'04/km
10.2km 3'39/km
16.2km 4'08/km
5.1km 3'25/km

10月のロング走は、

31㎞ 4'50/km
30.2km 4'51/km
30km 4'07/km

10月のペース走は、

10㎞ 3'43/km(レース)
20㎞ 4'01/km
21km 3'47/km(レース)
12km 4'03/km
15km 3'50/km

ポイント練習は周回コースを使いGPSで計測しているため誤差が出やすく、実際のペースより速めのペースタイムになっている場合が多いです。GPS時計のデータを見て「速くなった!」と喜び自信過剰にならないように要注意。
休養日は9月が7日、10月が11日。ポイント練習と休養日以外はジョグか自転車、または強度の低いポイント練習(ビルドアップや変化走)となっています。
月間走行距離はランは9月が424㎞、10月が304.9㎞。スタミナ強化のロング走を9月に重点的に行なったため、普段よりもかなり距離が伸びてしまいました。


・減量

私の身長は167cmとやや小柄。筋肉質系のガッチリタイプ。そのため、マラソンよりもサッカーに向いている感じなのですが、9月の体重のピークが62.1kg、体脂肪率12.1%ありました。BMI的にはちょうどいいのですが、マラソンランナーとしてはマッチョ過ぎ。そのため、体を絞ることにしました。

減量には炭水化物を減らすことが最も効果的ですが、マラソントレーニングで重要な栄養素は炭水化物やタンパク質。特に炭水化物の糖質は、エネルギーを発生するための必須栄養素。これが足りないとトレーニングパフォーマンスは確実に落ちるので、摂取量ではなく、摂取タイミングを変えることで減量しました。
また、減量期間が走り込み期と重なってしまうと、走り込みのためのエネルギー不足となり、高負荷なトレーニングに力を発揮できなくなるので、レース前調整期間である2週間を絞り込み重視期間としました。

内容は、朝食と昼食は炭水化物をしっかり食べる。間食でも食べる。そして、晩飯は炭水化物ゼロ。通常のおかずだけでは物足りないので、豆腐や具沢山の味噌汁、ウインナーかシーチキン、スクランブルエッグなどをトッピングした、山盛りの千切りキャベツでお腹を満たしました。

私はランニングは夜に行っているのですが、消化吸収の時間を考えると、朝と昼の食事で得られたエネルギー源は、その日の行動やトレーニングに、間食の場合はトレーニング後の疲労回復に利用できるので差し引きゼロになりますが、晩飯の消化吸収は未明に終了するので、利用するよりも脂肪として蓄える方が優先されてしまうと思うのですよね。
摂取と消費が機械のように時間厳守で正確にこなすわけでないので、あくまでも想像ではありますが、結果的に減量できたので正解だったと思っています。

9月のピーク時と、レース直前の体重と体脂肪率はこうなりました。

体重 62.1kg→59.7kg
体脂肪率 12.1%→10.3%

2kgというのは、ペットボトル入りの水2リットル分の容量。結構大きく重い。これを持って走るのはかなりしんどいですよね。42.195㎞となれば更にしんどい。この差は大きいと思います。
マラソンでの減量は、トレーニングのための栄養を十分に確保することが大前提なので、さじ加減が難しいのですが、単に減らすのではなく、炭水化物の摂取タイミングを変更することから始めるといいように思います。

食事の内容ですが、牛乳、豆腐、納豆、卵は意識的にたくさん食べました。それとBCAA豊富な鶏胸肉を使った鍋。
また、1戦目で筋肉が攣ってしまったので、2戦目までの週は塩分豊富な梅干しを欠かさず食べるようにしました。2戦目は雨天で汗が少なかったこともありますが、筋肉の攣りは発症せず、ゴールまでハイペースで押し通せました。


・補強

頻度は少なかったのですが、体幹トレーニングとスクワットやカーフレイズ、腰痛対策の背筋運動は行いました。走力アップではなく、フォームの安定と故障対策が目的です。
負荷は小さく回数は多めに行い、マッチョな筋肉が付かないようにしました。
体幹トレーニングはこの本の内容に沿って行っています。



・モチベーションアップ

「SNS」

私はチームなどには所属せず、トレーニングは一人で行っているため、やる気をいかに継続させるかが重要になってきます。
効果的だったのは、TwitterやStravaでのトレーニング報告。自分が公開するだけでなく、他のランナーさんのトレーニングでの頑張りを見ることで、自分もしっかり頑張らないとと切磋琢磨できました。

「本や雑誌」

トレーニング方法は自分なりに確立できているので、あえてトレーニングの雑誌や本を読んでも、わかりきっていることが多いのですが、それでもこういった情報に目を通すことで、モチベーションが高まります。
知っていながら取り組んではいなかったことも気付かされるので、これをきかっけに試してみるといったことも、プラスになります。

「トレーニング日誌」

以前書いた方法で記録しています。

ランディノート: 来年のトレーニング日誌とカレンダー


定期的に日誌を振り返り、自画自賛したり反省や課題を見つけたりすると、次のトレーニングの意欲が高まるし、雑誌の記事などを日誌にスクラップしておけば、それに目を通すことで気力が出ます。

「ハイレベルなランナーさんのトレーニングをチェックする」

自分よりもレベルの高いエリートランナーさんのトレーニング記録やブログを見れば、自分がいかに怠けているかがわかります。エリートレベルとなれば、トレーニングの質や量の次元が違いすぎて参考にはならないのですが、頑張っている姿やメンタルの強さはヒシヒシと伝わってきます。知るべき部分、真似るべき部分は、トレーニングの方法よりもここなんですね。

「ランニンググッズ」

シャツやシューズなどを新調すれば、確実にやる気は高まります。今年はセールでアディゼロのタクミレンブーストとターサーカイノスを格安でゲットできたのですが、レンはペース走やレースに、カイノスはフルのレースに大活躍。新品シューズの嬉しさは童心に帰れますね。おかげで好結果を残すことができました。
シューズは1足を愛用するよりも、複数のシューズを愛用するようにし、トレーニングメニューやレースの内容で使い分けたりした方が効果が高いし楽しいです。
大会ではものすごく汚れたシューズや、ヨレヨレのシューズを履いている人がいますが、私からするとあんなのありえない。かかとを踏んでいるなんてのは論外。
トレーニングでは激しく、トレーニング後は優しく扱い、安価なシューズであっても、自室に飾れるくらいしっかりメンテして愛用すべきだと思います。


・その他

レースのためのトレーニングは、一般的に3~4か月と言われていますが、レース日から逆算して真夏に被ってしまうのなら、2ヵ月で集中させた方がいいようですね。
暑い時期にいくら頑張ってトレーニングをしても、暑さに耐えることが精一杯で、肝心の走力アップのためのトレーニングに結びつきにくいと思います。真夏のレースに出る場合は別ですが、寒い時期ならそんな能力は不要。ある程度気温が下がってから、本格的なトレーニングをした方が、集中しやすくレベルアップ効果は高いようです。
夏はレースのためのトレーニングでなく、健康維持のためのランニングといった目的で行うとちょうどいいように感じました。

それと、走り込み期は食事が重要ですが、睡眠が更に重要ですね。昼休みに15~20分ほど昼寝をするだけでも随分違いました。
また、休日の午前中に走ると昼寝をタップリしてしまい、夜が寝られなかったりする場合が多いので、昼からや夕方に走るといいようです。21時頃には睡魔がひどくなるので、8時間睡眠が簡単にできてしまいます。

トレーニング時の給水ですが、私は水道のある公園を利用するか、持参したスポーツドリンクを置いておき、10秒ほど停止して飲むようにしています。一般道でのロング走ではボトルポーチで持参。給食はキャンディ2~3個。ジェルなどは使いません。
ボトルポーチはこれを使っています。

ベルトが厚くて柔らかく、折り返してマジックテープで留めるタイプなので、ボトルがブレないように強く締めても腰が痛くないのと、ファスナー付きポケットには5インチスマホがすっぽり入り、小銭用のインナーポケットと、キャンディを入れるのにちょうどいいメッシュポケットが付いています。そしてボトルは500mlだけでなく1リットルのものも入ります。峠や林道など自販機がないようなルートでのランは、1リットル持参していると安心です。

トレーニングを終えて帰宅後は、牛乳か豆乳をがぶ飲み。この段階でビールはマイナス。
炎症でもおこさない限り、アイシングは行いません。
入浴は半身浴。冷水のシャワーで交代浴も。最低1時間は入ります。そのため、風呂フタに置いた晩飯を食べながら入浴しています。。。
フルのレース時の補給食はジェル1個を持参。ハーフ以下では使いません。ジェル以外はエイドのスポーツドリンクや水を利用。ジェルはザバスピットインリキッド。濃厚で甘ったるいので、2回に分けて舐めてます。スクリューキャップなので便利。

走行記録はEPSONのGPSウォッチを使用。短い周回コースは誤差が出るので、その差分を差し引いたペースが実際のペースであることの理解が必要。

データはEPSONのNeoRunと同期できるStravaを使用。NeoRunよりも多機能で見やすく実用的。
心拍計はWahooを使用。EPSONの時計で使えるだけでなく、私のスマホのSH-01FやiPhone 5でも使えます。今は私が使っているものよりも新しい機種が出ています。

ランニングシューズは片減りするとますます癖が強くなるので、アウトソールが減れば早めにシューグーで補修。寿命も長くなります。

平日のトレーニングは19時頃から開始しており、街灯のある公園は問題ないのですが、一般道ではライトが必須。クリップタイプのLEDランプをウエストポーチのベルトに付け、LEDバンドを腕に巻いて、夜道の安全を確保しています。



バンドタイプは下のものが安くて良さそうですね。今使っているタイプはビスが汗濡れで錆びやすいのと、汗が本体内まで進入する場合があるので、これに買い換えてみようかなと。



次戦はハーフ。フルよりもペースが速いので、年齢が高いとキツいのですが、トレーニングの成果が発揮できるよう、頑張ろうと思います。