2015/11/21

ランニングフォームの修正とオススメの筋トレ

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ランナーの多い公園などに行くと、皆さん自分なりのペースで頑張って走っているのですが、人それぞれかなりフォームが違いますよね。
足の筋肉の付き方からして違うハイレベルのランナーさんは、タッタッタッと軽快な着地音を響かせながら綺麗な前傾フォームで走り抜けて行きます。
フォームの悪いランナーさんは、ガニ股だったり、体が後方へのけぞっていたり、腰が落ちていたり、腕振りのバランスが悪かったりと、いろんなタイプを見ることができます。
綺麗なフォームはどういったものかは、本や雑誌、映像などで知っているため、他人のフォームを見て「このフォームはいいね」「この人はここがダメだ」と判断することができます。

ただ、自分はどうなのかは、ビデオや写真を撮るか、レースでのフォトサービスの写真で判断するしかなく、悪い部分を知って直そうにも、どの程度直ったかは再び撮影して確認しないといけないので、結構手間がかかります。
いちばんわかりやすく直しやすいのがジムでのトレッドミル。

鏡に映る場合はいいのですが、夜ならガラス窓に映る場合もあるので、直接フォームを確認しながら微調整できます。
私のフォームは着地が拇指球全体ではなく、左足だけがかなり外側から着地してしまうのと、疲労が増してくるとアゴが上がり、体がわずかに左寄りに傾いてしまいます。しかし、ランニングを始めた頃よりはかなり良くなり、前方へ進む効率的なフォームになったと自分でも感じています。フォームが整い出すと、高速でも低速でも同じフォームで走れるようになり、走ること自体が非常に楽になります。

フォームの修正をいろいろ試した中で、最も意識すべき部分はここ。



たった4秒の短い動画ですが、腰を反らして骨盤を前傾させるのですね。
胸を張って前方に突き出し、腰を反らしてお尻を後方へ突き出す、極端に言うと鶏の真似をするかのようなフォーム。走りながら腰と胸を意識すると、自動的に適度な前傾になるし、着地が頭の真下あたりになるので、体を前方へ送るためだけの足の動きができます。
着地位置に関しては、こちらのページにある図が非常にわかりやすいです。

ALTRA on the web / アルトラ基礎知識


リンク先の図の上側のフォームだと、フォアフット着地が自然とできるのですが、かかとからのヒールストライカーや、足裏全体のフラット着地でも、このフォームであればブレーキがかからず、体がグイグイと前方へ押し出されます。
腰が落ちたフォームと呼ばれるのは、ゆるい下り坂を下ったときになるフォームで、着地位置が体より前となり、腰が反れず胸が張れてない状態となります。これをフラットな路面ですれば、当然前進の妨げになりますよね。

この腰高前傾フォームを楽に維持するオススメのトレーニングが、ローマンベンチでの筋トレ。
こちらのページの一番下から3枚目の写真がそれ。




頭を下まで下げて体を直角に曲げ、その状態から背筋を使って水平まで体を起こす運動。
2年ほど前に行きつけのジムにこのマシンが新たに設置され、これで鍛えてみたところ、腰高フォームが楽チンになるだけでなく、腰痛にも効果的。
私は腰痛持ちで、ぎっくり腰も何度もなったことがあるのですが、この運動を行ったところ、予防効果絶大でした。
頻繁にジムへ行くのも億劫なので、自宅で机と、高さが変えられる椅子を使って、この運動ができるようにしています。わかりやすいように精密で詳細な絵を書いてみましたw



私の場合は20回を5本。後半は結構ツラいです。体がしっかり水平になるまで起こしてトレーニング効果を高めることと、腰を傷めないようにゆっくり行うことがポイントでしょうか。この筋肉疲労が回復したあたりにランニングをすれば、フォームが安定するし、椅子に座った姿勢も良くなるため腰痛予防にもなります。

そして下半身が安定し胸が張れていれば、腕振りはコンパクトになります。腕を振るのは、激しく揺れる下半身のバランスを取るだけのものなので、頑張って意識的に振ったところでエネルギーの無駄使いになるだけなんですよね。
胸をしっかり張るための運動は、これが効果的でした。


腕立て伏せをするプッシュアップバーですが、腕立て伏せの沈んだ状態で床まで胸を付けると、肩甲骨がものすごく圧縮されます。よく金さんがランナーを指導する際、肩甲骨の動きの硬さを指摘していますが、その対策に効果的。プッシュアップバーでなくても、ダンベルでもできるし、手すりのあるソファでもできます。床でやるだけでは効果が低いです。
この動きは普段の生活ではほとんど行わない動きなので、この部分のストレッチを行うだけで、胸が張れた綺麗な姿勢に変わってしまいます。暇があればこのストレッチができるよう、プッシュアップバーやダンベルは、自室の目立つ場所に置いておくといいです。

オリンピックレベルのランナーでも、フォームに癖がある人がいるため、乱れたフォームでも問題ないかもしれませんが、科学的に詳しく分析すれば、どこかの筋肉や腱に無理がかかり、どこかの筋肉が怠けているはず。フォームが正しければ、物理的には最低限の力で走れることになるので得ですよね。見ていてもカッコイイし。
フォームの改善はかなり難しいのですが、少しでも良くなると走りが楽になるのは体験済み。スマホでビデオを撮ったりして、さらに改善しようと思います。