ASUS ノートパソコン TransBook T90CHI-3775 Windows10/8.9インチ/ダークブルー
年末に購入し愛用しているこのマシン。欠点であるディスプレイとキーボードの開き角度の少なさなんですが、
届いて初期不良の状態を確認した翌日、早速バラして改造しました。
キーボードをひっくり返し、両面テープ留めのゴム足をはがし、4本のビスを外します。
ビスの1本にシールが貼ってありました。綺麗にはがれるシールなので、組んだあとに再び貼っておきました。
ゴム足の接着も粘着力が劣っていなかったので、組むときはそのまま貼り付けておきました。
カバーの隙間に爪(もしくはプラスチックの薄い板)を突っ込み、取り外します。マイナスドライバーのような工具では傷が付きます。
カバーが合体している爪はこんなタイプです。4隅の角から順に引き離すとうまく行きました。
ヒンジを取り付けているビス片側3本、計6本を外します。
拡大して見るとこのような構造に。
ヒンジのシャフトにストッパーがあり、ヒンジステーの突起がここに当たることで、これ以上開かなくなります。
この突起をヤスリで削ることで、開度を広げることができます。
ヒンジをバラします。ナットは超小型のスパナでなくラジオペンチでも緩みます。
ナット、平ワッシャー、スプリングワッシャー6枚、波状の変形ワッシャー、カム、平ワッシャー、L型ステーという順。
L型ステーに突起があり、これをヤスリで削ります。小さいので棒状のヤスリで簡単に削れます。
表面を滑らかにするために砥石で仕上げておきました。
このヒンジは、開いた時はディスプレイが倒れないよう適度な抵抗があり、閉じるときはパタンと閉まります。
閉じる時だけ引き寄せられるようにスパっと閉じる構造はこの部分にあります。
カムに凹みがあり、
これに合わさる波状のワッシャーがこの凹みにピッタリ合うように作られており、
L型ステーとつながったカムが回転すると、シャフトと合体している波状のワッシャーが凹みからずれて、ワッシャーの隙間が開きます。
↓隙間が閉じた状態。
↓隙間が開いた状態。黒いスプリングワッシャーが縮んでいます。
この隙間が開くとカムの相手側の波型ワッシャーが左側へスライドするのですが、この時に数枚重ねられたスプリングワッシャーを縮めます。
スプリングワッシャーが圧縮され、波型ワッシャーの隙間が開いているときがディスプレイを開いている時で、このスプリングワッシャーの抵抗で適度な重さが生まれます。
閉じるときは、波状のワッシャーがカムの凹みにスポッと入るため、ワッシャーの隙間がなくなり、スプリングの縮みが開放され軽くなるので、ディスプレイが吸い付くようにパタンと閉まるわけですね。
そのため、ここの組み方を間違えるとパタンと閉まらなくなります。
スプリングワッシャーは皿上に反っているため、表、裏、表、裏と交互に重ねて組まないとスプリングの役目を果たしません。
正確な順序は、皿を裏返してシャフトに入れ、そのあとは表、裏、表、裏、表と重ねます。
最後のナットは締め付け過ぎるとヒンジの硬さが変わってしまうので、適当なところで締め付けをストップさせます。
可動部にはグリスが塗ってあるので、組み付け時に薄く塗っておくといいようです。はみ出た余分なグリスはホコリを寄せ付けるので綺麗に拭いておきます。
構造を文章で説明するのは難しいので、バラす前に写真を撮っておくことと、バラした部品は表裏を揃えて順番に並べておくこと。左右両方を一度にバラさないことですかね。
バラさずリューターで削る方法もあるようですが、削れた鉄粉が噛み込むと開閉するたびにヤスリとなって摩耗してしまうかもしれないので、末永く使うのであれば、手間はかかりますがバラした方がいいと思います。
あとは元のように組むだけ。開度はこんなに違います。
限界まで開くと、重たいディスプレイ側へ倒れてしまいますが、かなり開いても倒れないので、いろんな高さのデスクで使っても、角度が足りなくて困ることはないと思います。
開いた場合のストッパーは、ヒンジ裏の足となるプラスチックの突起になるので、強く開かないほうがいいと思います。
これでこの端末の欠点を改善することができました。
分解作業のため保証などで問題が生じますので、自己責任で作業する必要があります。
複雑な本体側でなく、最悪壊れても他で代用できるキーボード側というのが救いですね。
ASUS ノートパソコン TransBook T90CHI-3775 Windows10/8.9インチ/ダークブルー
ランディノート: ASUS TransBook T90CHI-3775購入
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